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エフェ・アジャバ(ナイジェリア)VSラズバン・コジャヌ(ルーマニア)
ヘビー級10回戦(2020年3月7日)
アジャバは、12戦全勝10KO、25歳。WBC16位。198cm。
リオ五輪出場のオリンピアン。昨年12月にイアゴ・キラッツィーとダウンの応酬の末、5RTKO勝ちしています。キラッツィー戦→https://www.boxing-blog.com/entry/20200220
コジャヌは、23戦17勝9KO6敗、32歳。202cm。
元WBOアジアパシフィックヘビー級チャンピオンです。2018年7月に”キングコング”ルイス・オルティスと対戦し、2RKO負けを喫しています。キングコング戦→https://www.boxing-blog.com/entry/20180912
試合経過)
1R)アジャバが左ジャブで前に
アジャバが、左ジャブを突いて前に出ます。巨漢のコジャヌは下がりながら、しっかりガードを固めています。アジャバの左ボディブローが、コジャヌの右わき腹をとらえました。アジャバは初回からもっとガンガン行くのかと思いましたが、意外に慎重です。
2R)アジャバは右のタイミングを計っている?
この回は、コジャヌが左右のパンチを放って前に出ます。アジャバは下がりながら、左ジャブを突いて、右のタイミングを計っているようです。そして、またじわじわとアジャバがジャブをついて前に出ます。そして、軽くワンツーを放ちます。
終盤、またコジャヌが前に出て、左右のフックを放ちます。アジャバはまだ様子見ですね。
3R)アジャバに少しエンジンがかかってきた
アジャバに、ようやくエンジンがかかってきたようです。少し力を込めて、上下にパンチを打ち込みます。右ストレートのタイミングもあってきた感じです。ヘビー級では珍しく、アジャバはボディへのパンチが多いですね。
アジャバのパンチはそれほどスピードがあるように見えなせんが、左ジャブは的確にコジャヌの顎にヒットしています。しかし、コジャヌも負けじと応戦してきます。
4R)お互い手数が少ない
アジャバの右が増えてきました。しかし、まだお互いに手数が少ないですね。コジャヌは巨漢を生かして、プレッシャーをかけ、前に出ますが、クリーンヒットはほとんどありません。
5R)今日のアジャバは慎重なボクシング
前に出るコジャヌに対して、アジャバはコンパクトなワンツーを返します。それにしても今日のアジャバは慎重ですね。それでも、ボディブローは結構、効果的にヒットしています。
6R)アジャバの手数が増えてきた
ガードを上げて前に出るコジャヌに、アジャバのボディブローがヒット。そしてようやくアジャバのコンビネーションが、コジャヌの顔面をとらえます。
ラウンド中盤から、アジャバの手数が増えますが、コジャヌも負けじと応戦します。しかし、パンチの的確性では、やはりアジャバが上ですね。
解説の浜田さんが「コジャヌ、ボディ嫌がっていますね」。
7R)コジャヌが失速?
この回は、コジャヌのいいパンチがヒットしています。アジャバはコジャヌのガードの堅さに手を焼き、やや攻めあぐねている感じがします。それでも何とか、ショートのパンチをコツンコツンと当てています。
何となく、コジャヌの動きに、精彩を欠いてきたような気がします。ラウンド終盤、体力に任せて攻め込みますが、クリーンヒットほとんどありません。
8R)ついにコジャヌが膝をついてダウン
そろそろ決めてほしいですね。
しかし、アジャバは左ジャブを突いて、右ストレートを放ちますが、強引にはいきません。
残り、1分弱、アジャバのオーバーハンドの右がコジャヌの顎をとらえ、さらに左右のフックを放つと、コジャヌが膝をついてダウン。疲労困憊といった感じですね。
カウント8で立ってきましたが、パンチのダメージより、もスタミナ切れという感じがしますね。アジャバの右ストレートでコジャヌが大きくのけぞり、さらに連打を畳みかけますが、レフリーは止めません。
9R)やっとストップ
まだ、やりますか。
アジャバが左右の連打を畳みかけますが、コジャヌはしぶとく応戦していきます。アジャバのパンチはことごとくヒットしているように見えますが、コジャヌは予想以上にタフですね。
しかし、残り20秒弱のところで、アジャバの右がヒットすると、コジャヌが崩れ落ちるようにダウンし、レフリーがすぐに試合をストップしました。
「わしボク」の節穴の「目」
もっと早くストップすべき
8ラウンドのダウンで、試合をストップしても良かったと思います。少なくともセコンドは、無駄な9ラウンドの前にギブアップすべきでしたね。
別人のようなアジャバ
イアゴ・キラッツィー 戦のスリリングなボクシングとは打って変わって、じわじわとダメージを与えていく、慎重な試合運びでした。コジャヌのガードが予想以上に堅かったのも要因の一つでしょうね。中盤は完全に攻めあぐねていました。
このまま判定決着かと思われましたが、コジャヌの反応が緩慢になったチャンスを逃さず、しっかり倒して試合を終わらせたのはさすがです。198cmと恵まれた体格は、魅力的ですが、もう少しパンチにシャープさがほしいですね。