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エリクソン・ルビン(アメリカ)VSザガリア・アトゥー(フランス)
WBC世界S・ウェルター級挑戦者決定戦(準決勝)(2019年6月29日)
ルビンは、21戦20勝16KO1敗、23歳のサウスポー。WBC4位。
2017年10月にジャーメル・チャーロ(弟)に1RKO負けして、初黒星を喫しています。その後は2連勝して、また世界挑戦へのチャンスをつかみました。
アトゥーは、37戦29勝7KO6敗2分け、37歳。WBC12位。
37歳のベテランですが、現在引き分けを挟んで10連勝中です。
試合経過)
ルビンの強打が爆発するか
1R)
体格はほとんど同じですが、リーチはルビンの方がかなり長いようです。
ルビンが右ジャブを突いて、プレッシャーをかけます。アトゥーは下がりながら様子を見ています。そして、ルビンの右ボディストレートでアトゥーの腰が落ちかけます。ルビンがかなり強めにプレッシャーをかけ、アトゥーを追いかけます。アトゥーの苦し紛れのワンツーは、ステップバックで軽くかわされます。
2R)
ルビンは右ジャブを突いて、じっくり前に出ます。ルビンの速いジャブが、アトゥーの顔面をとらえます。 アトゥーはルビンのプレッシャーに押されっぱなしになってきました。
そして、ラウンド中盤、ルビンの左ストレートがアトゥーの顔面にヒット。さらに、ルビンのパンチが上下にヒットし、アトゥーはもはや防戦一方になってきました。しかし、最後に放った、ルビンの左右フックは少し雑ですね。
3R)
アトゥーのパンチをほぼ見切ったルビンは、余裕の表情で右ジャブを突いて、じわじわとプレッシャーをかけます。そして時折、速いワンツーをヒットし、倒すチャンスを狙っています。アトゥーは、ほぼ「なすすべなし」になってきた感じです。しかし、ルビンの攻撃もやや雑で、パンチの正確性に欠けるような気がします。
4R)
ルビンの右腕が力こぶのように腫れてます。しかし、4ラウンドの開始のゴングには応じました。
このラウンドは、ルビンが少しプレッシャーを強めてきました。アトゥーも腰を落として必死に応戦しますが、ルビンのパワーに押され、あっという間にコーナーに詰まります。
そして、ルビンの右フックが顎にヒットし、強引な左右のパンチは何とかかわしたものの、返しの左フックでロープに腰を落とした状態になります。
そこから、ルビンが連打を畳みかけると、防戦一方になります。いつ止めてもおかしくない状況が続きますが、レフリーはなかなかストップしません。そして、右フックがテンプルをかすめると、アトゥーがようやくダウン。
立ってきたアトゥーは、試合再開に応じましたが、ここでセコンドからタオルが投入されました。もっと早く止めても良かったと思います。ルビンは4RTKO勝ちで、決勝(挑戦者決定戦)へコマを進めます。
まあ、力の差が歴然としていましたが、倒しに行った時のルビンの攻撃は、相変わらず雑ですね。しかし、まだ23歳ですから、これからさらに強くなるでしょう。今の実力でも、カルロス・アダメスより受けかもしれませんよ。
「わしボク」S・ウェルター級ランキング
1位 ジャーメル・チャーロ(WBC1位)
2位 ハイメ・ムンギア(WBO王者)
3位 ジュリアン・ウィリアムス(WBA・IBF王者)
4位 ケル・ブルック(WBA4位)
5位 エリクソン・ルビン(WBC2位)
6位 カルロス・アダメス(WBO1位)
7位 ジャレット・ハード(WBA1位)
8位 デニス・ホーガン(WBO3位)
9位 トニー・ハリソン(WBC王者)
10位 エリスランディ・ララ(WBA2位)