目次
ジャン・パスカル(カナダ)VSバドゥ・ジャック(スウェーデン)
WBA世界Lヘビー級タイトルマッチ(2019年12月28日)
パスカルは、42戦34勝20KO6敗1分け1NC、37歳。179cm(リーチ183cm。
2019年8月、マーカス・ブラウンに負傷判定で8年ぶりに王座返り咲きを果たしています。
ジャックは、27戦22勝13KO2敗3分け、36歳。184cm(リーチ192cm)。WBA11位。
元2階級制覇王者。2019年、マーカス・ブラウンとWBA王座決定戦を行い、判定負けで王座獲得に失敗しています。
試合経過)
世界戦とはいえ、全盛期を過ぎたベテラン対決。魅力に乏しいマッチメイクですね。
パスカルが大振りのパンチでダウンを奪う
序盤からパスカルが大振りのパンチを放って、積極的に攻め込みます。ジャックはガードを固めて、相変わらず慎重な立ち上がりです。
3ラウンド辺りから、ジャックも長いワンツーを放って反撃に転じます。ジャックの左ジャブが、パスカルにはかなり邪魔ですね。
4ラウンドは、ジャックが連打を浴びせて、攻め立てます。パスカルは飛び込んで大振りのパンチを放ちますが、なかなかヒットしません。ペースはジャックに傾いてきたように見えましたが、4ラウンド終盤、パスカルの大振りの右オーバーハンドがヒットし、ジャックは足をばたつかせ、前のめりになりながらダウンします。
立ってきたジャックですが、かなり効いています。しかし、ここはゴングに救われます。
ジャックはパスカルの不味い攻撃に助けられる
しかし、パスカルの追撃はジャックの堅いディフェンスに阻まれ、ジャックが徐々にダメージを回復させます。パスカルは一発を狙いすぎましたね。
その後もジャックの手堅いボクシングにパスカルは攻めあぐね、せっかくのダウンを帳消しにしてしまった感じです。
徐々にペースはジャックに
完全にダメージが回復したジャックが、8ラウンド辺りから反撃に転じます。パスカルも応戦しますが、攻撃が雑で、少しずつペースはジャックに傾いていきます。
9ラウンドも先手を取ったのはジャックです。パスカルは相変わらず大振りのパンチを振り回します。パンチの的確性で、ジャックが上回っていますね。特に左ジャブが結構ヒットしています。
今度はパスカルがダウン
終盤まで同じような展開が続き、勝負は微妙な判定にもつれ込むかと思われました。ところが、最終ラウンド開始40秒のところで、ジャックが連打をまとめ、オーバーハンドに右フックでパスカルが大きくバランス崩し、前のめりにダウンします。
残り2分以上ありましたが、パスカルに粘られ、仕留めきれませんでした。このあたりがジャックの欠点ですね。
判定は2-1(114-112,114-112,112-114)でパスカルが辛うじて防衛に成功しました。「わしボク」はジャックの完勝だと思いましてけどね。