リチャード・コミ―、この出来ではテオフィモ・ロペスに負けるよ VSレイムンド・ベルトラン

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目次

リチャード・コミ―(ガーナ)VSレイムンド・ベルトラン(メキシコ)

(出典:WOWOW)

IBF世界ライト級タイトルマッチ(2019年6月28日)

コミ―は、30戦28勝25KO2敗、32歳。

イサ・チャニエフとの王座決定戦で2RTKO勝ちし、タイトルを獲得しています。KO率83%の強打者です。

ベルトランは、46戦36勝22KO8敗1分け1NC、38歳。S・ライト級6位。

今年の2月に岡田博喜にTKO勝ちして、世界挑戦のチャンスをつかみましたが、前日計量で失格。勝ってもタイトルを獲得することはできません。

試合経過)

1R)いきなりコミ―がダウンを奪う

コミ―が左ジャブを突いて、前に出ます。ベルトランも左ボディストレートから上下にパンチを放ち応戦します。しかし、1分過ぎ、コミ―がタイミングよく右ストレートをヒットし、ベルトランがあっけなく尻もちをついてダウンします。

(抜群のタイミングの右ストレート)

立ってきたベルトランにコミ―が襲い掛かります。ロープに詰めて連打を放つと、ベルトランがロープに腰掛けるような状態になり、レフリーが2度目のダウンを取ります。(「ロープがなかったらダウン」ジョー・小泉さん談)

(ロー―プがなければダウンということで)

試合が再開され、またコミ―が襲い掛かります。必死で逃げるベルトランは、ボディワークを使ってかわしながら、カウンターを放ちます。やや打ち疲れたコミ―に対し、ベルトランが反撃に転じます。しかし、終盤、またコミ―がベルトランをコーナーに詰めて連打を浴びせます。ベルトランはここも何とかしのいで、ゴングに救われます。

2R)

開始早々、ベルトランが反撃に転じます。この回は、コミ―の動きが悪いですね。初回に少し飛ばしすぎましたか。

ベルトランの大きな右オーバーハンドがコミ―の顔面をとらえます。コミ―があまり出てこないので、ベルトランはうまく休んでいます。

3R)ベルトランがパワーで反撃

ややスタミナが回復したのか、コミ―がまた連打を畳みかけます。しかし、長くは続きません。やはり、かなりスタミナを消耗していますね。そして、ベルトランはヘッドスリップでコミ―のパンチを殺してます。中盤からベルトランが前に出てプレッシャーをかけます。コミ―はややパワー負けして、押されています。

4R)

コミ―が前に出てプレッシャーをかけます。しかし、ベルトランの体幹の強さに、押し返されます。コミ―の動きに精彩がないですね。ベルトランのボディブローも効果的です。

2分過ぎ、コミ―の右ストレートがダウンでヒットし、大きく体勢を崩したベルトランに、コミ―が連打で追い打ちをかけます。しかし、ベルトランはさすがにベテランですね。うまくごまかして、追撃を阻みます。コミ―はまだスタミナが回復していないようです。

5R)今度はボディでダウンを奪う

コミ―の動きが少し戻ってきたかな。パンチに力強さが出てきた感じです。ロープに詰めて、右ボディブローがベルトランのストマックにヒットし、最後はもみ合うような形で、ベルトランがダウンします。ちょっと押し倒したような感じですが。レフリーはダウンをとりました。

(このボディブローはきれいにヒット)
(ちょっとスリップ気味でしたが)

見た目以上にダメージがあるようで、ベルトランの動きが止まりました。しかし、コミ―はそれほど強引には、倒しに行きません。じっくりチャンスをみています。

2分が経過しようとしたころ、コミ―のワンツーがベルトランの顎にきれいにヒットします。これは効いたかな。ロープに下がったベルトランに、コミ―が連打を放ちますが、ベルトランはクリンチワークで追撃をかわし、コミ―も打ち疲れであと一歩のところで逃げられます。

6R)接近戦ではベルトランが有利

序盤はコミ―が出ます。ベルトランはバッティングで左の眼のあたりをカット。コミ―のいいパンチがヒットしますが、ベルトランは打たれ強いですね。そして、もみ合いになると、体幹の強いベルトランが有利です。接近戦でコミ―の体力が消耗していますね。

7R)

序盤からもみ合い。こうなるとベルトランが力を発揮します。接近戦を嫌がるコミ―は下がりながら、カウンターを狙います。前に出るベルトランのパンチも空を切る場面が多く、むしろ、下がりながらのコミ―のジャブが的確にヒットしています。お互い休んだラウンドですね。

8R)4度目のダウンで試合終了

お互い動きが激しくなってきました。コミ―は力を込めて左右のフックを放ち、ベルトランが不用意に放った右に合わせて、左フックのカウンターをヒットし、ベルトランが仰向けにダウンしました。

(完璧な左フックカウンター)

4度目のダウンから立ってきたベルトランですが、レフリーが試合をストップしました。まだやれそうでしたが、一方的な展開ですから仕方がないでしょう。

4度倒して快勝、と言いたいところですが、コミ―はスタミナに難点がありますね。倒してからの追撃に力みがありすぎて、スタミナを消耗するのでしょうか。2度目の防衛戦は、中谷正義に勝ったテオフィモ・ロペスが相手です。今日の出来ですと、ロペスに倒されるかもしれませんね。

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