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ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)VS船井龍一(ワタナベ)


IBF世界S・フライ級タイトルマッチ(2019年5月4日)IN アメリカ
アンカハスは、33戦30章20KO1敗2分け、27歳のサウスポー。
2016年にタイトルを獲得し、今回がなんと7度目の防衛戦となります。2017年に帝里木下に7RTKO勝ちしています。圧勝でしたね。
船井は、38戦31勝22KO7敗、34歳。IBF1位。
016年に石田匠に判定で負けてから、7連勝(6KO)中です。昨年11月にビクトル・エマニュエル・オリボに2RTKO勝ちして、挑戦権を獲得しています。2009年に山中慎介さんと対戦し、7RTKO負けを喫しています。デビューが2005年ですから、キャリア14年、息の長いボクサーです。
試合経過)
1R)
アンカハスが右ジャブを突いてきます。じわじわ前に出る船井ですが、アンカハスが先にパンチがを放ちます。船井はもっと左ジャブがほしいですね。船井が近づくと、アンカハスの思い切った左が飛んできます。
2R)
船井は少し手数が増えてきましたが、先にパンチを放つのはアンカハスです。船井の右がやっとヒットしました。しかし、手数ではやはりアンカハスが上。そして終盤、アンカハスの左ストレートがカンター気味にヒットし、船井がバランスを崩しました。
3R)
相変わらず船井は前に出ますが、どうしてもアンカハスに先手を取られます。それでも、この回は船井がプレッシャーをすこし強めています。船井のパンチも当たり出しましたが、それ以上にアンカハスのパンチをもらっています。アンカハスの右のボディフックが強いですね。船井はちょっとまともにパンチをもらい過ぎですね。
4R)
船井が前に出てプレッシャーをかけます。しかし、アンカハスの強烈なパンチがヒットし、船井がロープに詰まります。危ないですね。アンカハスは勝負に出た感じです。かなり強引にパンチを放ってきます。やや打ち疲れたアンカハスに、船井が反撃します。
中盤、またアンカハスがかなり力を込めてパンチを打ってきました。アンカハスのボディブローが効果的です。船井は鼻から出血して、かなり苦しそうです。
5R)
船井はこの回も前に出てプレッシャーをかけます。下がったら危ないでしょうね。アンカハスは少し休んでいる感じです。しかし、船井も手が出ません。終盤、アンカハスの左ストレートはヒット。
6R)
この回もアンカハスはそれほど出てきません。船井は前に詰めながら、相変わらず先にパンチをヒットのはアンカハス。手数が少ないですね。アンカハスのワンツーがヒット。船井はアンカハスの右のフックに対してやや無防備ですね。中盤、アンカハスがワンツーをまとめてきました。船井はとにかくパンチをもらいすぎです。最後のワンツーで船井の腰が落ちかけました。
7R)
どうやらインターバルの間に、「もう一ラウンドだけ」というレフリーの勧告があったようです。
そして、7ラウンド開始直後、ドクターのチェックが入り、試合がストップされました。

まあ、一方的な展開になっていましたから、仕方がないでしょうね。船井はパンチをまともにもらいすぎです。ボディワークやヘッドスリップでパンチを殺す技術が、ほとんど見られませんでした。
しかし、アンカハスもスタミナに不安があったのか、かなり勝負を急いでいましたね。攻撃が雑で、ディフェンスも雑。それでも力が一枚も二枚も上でした。減量が苦しくなってきたようですから、バンタム級に上げてくるかもしれませんね。バンタム級は激戦区になってきそうです。