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WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦(2025年6月8日)
中谷潤人(M・T)VS西田凌佑(六島)
両選手のプロフィール
中谷潤人(M.T)WBC王者
30戦全勝23KO、27歳 サウスポー
身長 173cm リーチ 174cm
2016年、矢吹正道に判定勝ちして、新人王を獲得しました。2020年11月に、ジーメル・マグラモにKO勝ちして、WBO世界フライ級タイトルを獲得。初防衛戦は何とアメリカで行い、アンヘル・アコスタにTKO勝ちしました。2度目の防衛に成功した後、さらにS・フライ級に階級を上げました。2023年5月にアンドリュー・モロニーとの王座決定戦では衝撃の12RKO勝ちで、S・フライ級王座を獲得しました。そして、初防衛に成功した後、王座を返上し、バンタム級に階級を上げ、2024年2月にアレハンドロ・サンティアゴにKO勝ちして3階級制覇を達成し、7月の初防衛戦はボディブロー1発で仕留めました。3度目の防衛戦も3RKOに圧勝劇でした。
西田凌佑(六島)IBF王者
10戦全勝2KO、28歳 サウスポー
身長 170センチ リーチ 173センチ
2021年4月、比嘉大吾に挑戦し判定でWBOアジアパシフィックバンタム級王座を獲得し、3度防衛しました。2023年8月に世界ランカーのメディナに判定勝ちして、IBFタイトル挑戦権を獲得しました。そして、2024年5月に、IBF王者のエマヌエル・ロドリゲスにダウンを奪う快勝でタイトルを獲得しました。さらに、初防衛戦ではデビュー戦以来のKO勝利でバンタム級での存在感をアピールしました。
展開予想
中谷にとっては過去最高の難敵を迎えることになりました。さすがの中谷も西田にビッグバンをヒットさせるのは難しでしょうね。判定決着になると思いますが、ビッグバンが空回りした場合、微妙な採点になるような気がします。それほどバンタム級の日本人のレベルが高いということです。もちろん、中谷はここでもビッグバンをヒットさせ、井上尚弥戦に向けてアピールしたいところでしょう。12ラウンド、チャンスがありますからね。
試合展開
初回から中谷が積極的に打って出て、特にアッパーを効果的にヒットし、西田は手数でも圧倒されます。中盤から西田も反撃に転じますが、中谷の猛攻に右目がふさがり、劣勢に立たされます。そして6ラウンド終了時点で、西田の右の肩が脱臼しコーナーから続行不可能という申し出があり、レフリーが試合をストップしました。ただ、右目の腫れは、どう見てもバッティングではなく、パンチによるものだと思います。ばっていんんぐとパンチでは、カットの傷も腫れも見た目で違いが判りますよ。
中谷の強打を何度か受けましたが、西田は打たれ強いですね。西田のボディ攻撃も中谷にはかなり効果的でした。激しい打ち合いは、肩の故障というアクシデントでストップしたのは残念でした。
アンダーカード
バンタム級10回戦
那須川天心(帝拳)VSビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)
那須川天心(帝国)WBA2位・WBC1位・IBF4位・WBO2位
6戦全勝2KO、26歳 サウスポー
ビクトル・サンティリアン(ドミニカ共和国)WBA6位
15戦14勝5KO1敗、29歳 サウスポー
那須川が判定で世界ランカー対決を制しましたが、やはりパンチ力の非力さを感じました。
WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦
パン・タオ・トラン(ベトナム)VS坪井智也(帝拳)
パン・タオ・トラン(ベトナム)1位
坪井・智也(帝拳)2位
1戦全勝1KO、29歳 オーソドックス アマチュアで世界選手権金メダリスト
坪井が手数で圧倒し、判定で王座を獲得しましたが、パンチ力は物足りないですね。
バンタム級10回戦
増田陸(帝拳)VSミシェル・バンケス(ベネズエラ)
増田陸(帝拳)WBA7位・WBC10位・IBF8位・WBO9位
ミシェル・バンケス(ベネズエラ)WBA11位
1ラウンドに左ストレート一発で決めました。増田のパンチ力は魅力的です。