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ゲイリー・ラッセル(アメリカ)VSキコ・マルチネス(スペイン)
WBC世界フェザー級タイトルマッチ(2019年5月18日)
ラッセルは、30戦29勝17KO1敗、30歳のサウスポー。
2014年にワシル・ロマチェンコに判定負けしましたが、その後、ジョニー・ゴンザレスにTKO勝ちしてWBCのタイトルを獲得。3度の防衛に成功しています。
マルチネスは、49戦39勝28KO8敗2分け、33歳。WBC3位。
日本で長谷川穂積さんに勝ったのが2014年です。まだ、現役を続けていたんですね。その後も14戦して、8勝4KO4敗2分けと、精力的に頑張っています。しかし、さすがに長谷川さんを倒した頃の力はもうないですね。
前に出るしかないマルチネス
マルチネスのお腹のあたりは、かなり緩い感じがしますね。マルチネスは相変わらず多少打たれても、前に出ます。ラッセルは、相手をよく見て、右ジャブを突いてマルチネスの前進を止めます。
2ラウンドぐらいから、ラッセルも積極的に早い回転でパンチを放ちます。そして、マルチネスの入り際に左のカウンターを合わせます。ちょっと力の差が出てきましたね。マルチネスの間合いは完全にい読まれています。しかし、マルチネスとしては、とにかく距離を詰めて戦うしかありません。相討ちなら、パンチ力はマルチネスの方が上かもしれません。
4ラウンドにマルチネスが勝負に出た感じで、やや強めに前に出ますが、逆にラッセルのパンチをもらっています。ラッセルも強めにパンチを打つようになってきました。
5ラウンド、マルチネスはさらに強めに出てきました。ラッセルは足を使って、これを捌きます。そして、かなりラッセルのパンチを被弾したマルチネスが、左目をカットしました。ラウンド終了間際、レフリーがドクターチェックを要請し、ドクターの進言を受け入れ、試合をストップしました。
フェザー級の勢力図
ラッセルにとっては、楽な防衛戦でしたね。さすがにマルチネスも限界でしょう。さて、ラッセルもここらでビッグファイトを、と言いたいところですが、あまり魅力的なカードがないんですよね。
他の団体のチャンピオン
WBAスーパー レオ・サンタクルス(メキシコ)
WBA シュー・ツァン(中国)
IBF ジョシュ・ウォーリントン (イギリス)
WBO オスカル・バルデス(メキシコ)
その他の有力選手 シャクール・スティーブンソン(アメリカ)、清水聡(大橋)
この中から強いてあげれば、バルデスとスティーブンソンですね。パンチ力では、バルデスがダントツですから、ラッセルにとっては、危険な相手だと思います。スティーブンソンもそろそろ世界を狙ってもいいでしょう。4団体すべてのランキングで上位に名を連ねています。