目次
ホセ・ラミレス(アメリカ)VSホセ・セペダ(アメリカ)


WBC世界S・ライト級タイトルマッチ(2019年2月10日)
ラミレスは、23戦全勝16KO、26歳。
これが2度目の防衛戦ですが、世界戦はいずれも判定決着。「わしボク」としてはやや期待外れという感じです。
セペダは、32戦30勝25KO1敗1NC、29歳のサウスポー。WBC14位、WBO3位。
2015年にテリー・フラナガンとWBO世界ライト級王座決定戦で、2Rに肩を脱臼して棄権、TKO負けで王座獲得に失敗しています。再起戦も無効試合でしたが、その後は7連勝して世界戦線に再浮上しています。
サウスポーは得意じゃない
序盤はセペダのスピード、フットワークに幻惑され、ラミレスが前に出てプレッシャーをかけますが、なかなか手が出ません。距離を詰めると、セペダのパンチが先に飛んできます。軽いパンチですがなかなか当て勘もいいですね。
それでもラミレスはいつも通りガンガン前に出て、3ラウンドあたりから手数も増えてきます。しかし、セペダもうまく距離をとり、簡単にはペースを譲りません。
セペダは、78%と高いKO率を誇っていますが、ハードヒッターというより、スピードとテクニックの選手ですね。
中盤、ラミレスは、ボディ攻撃でなんとかセペダの動きを封じようとしますが、セペダも多彩な攻撃で応戦します。それにしてもセペダのテクニックは秀逸です。ラミレスの攻撃をうまく捌いて、隙をついてパンチをヒットさせます。どうやらラミレスは、サウスポーが苦手なようです。
後半、ようやくラミレスが反撃
ずっとプレッシャーをかけているのはラミレスですが、クリーンヒットではセペダです。しかし、7ラウンドあたりから、ラミレスのボディ攻撃がようやく功を奏してきます。相変わらずラミレスのパンチは空を切る場面は多いものの、少しずつセペダの顔面をとらえるようになってきます。
手数ではラミレスですが、手が止まると、セペダのパンチがラミレスの顔面をとらえます。しかし、少しずつラミレスのパワーとボディ攻撃で、セペダが押され気味になっていきます。
いつもなら、ここで一気にラミレスのペースになるところですが、セペダも連打を許さず、巧みに隙をついてパンチを返してきます。ラミレスはサウスポーのパンチが読みにくいのか、いつもより被弾が多いようです。最後まで、ラミレスらしさがみられないまま最終ラウンドのゴングを聞きました。
常にプレッシャーをかけて前に出たのはラミレスですが、クリーンヒットならセペダが上でしょう。
判定は2-0(116-112、115-113、114-114)でラミレスが2度目の防衛に成功しました。苦しい防衛戦でしたね。