目次
ディエゴ・デラ・ホーヤ(メキシコ)VSルイス・オルランド・デル・バージェ(プエルトリコ)
WBCユースSバンタム級タイトルマッチ(2016年9月17日)
(出典:WOWOW)
ディエゴ・デラ・ホーヤは、オスカー・デラ・ホーヤの従弟です。
15戦全勝9KO、22歳。WBC10位、WBO11位にランクしています。
挑戦者のデル・バージェは25戦22勝16KO2敗1NC、29歳。
WBCは26位ですが、IBFでは7位にランクしています。
スーパースターの従弟という超エリートのデラ・ホーヤにとっては、これから上に行けるかどうか、まさに「お手並み拝見」となる相手でしょうね。
ちなみにデル・バージェは2012年にビッグ・ダルチニアンに判定負けしています。
ところで、WBCのユースタイトルは23歳以下を対象にしているはずですが、バージェは29歳。まるでWBAみたいにいい加減な運用ですが、まあもともとほとんど価値のないタイトルですから、マッチメイクが難しのでしょう。
ガードは高いけどディフェンスは甘い
デラ・ホーヤはガードが高く、左ジャブもシャープでよく出ますが、序盤は少し力みすぎなのか、パンチを打つときに、ガードが甘くなるのが気になります。
避け勘もそれほど良くないと思います。少し硬くなっているのか、力んでいるのかもしれません。
バージェは右ストレートを狙っています。このパンチは初回からタイミングが合っており、デラ・ホーヤは、前半、このパンチを結構被弾していました。
お互いに思い切ってパンチを振るいますが、当て勘はデラ・ホーヤに軍配が上がります。とにかくバージェは左リードが少ないですね。
デラ・ホーヤが中盤からペースを握る
中盤あたりから、徐々にデラ・ホーヤの手数が多くなり、力みも取れて攻守のバランスが良くなってきました。
全勝のエリートを喰ってやろうと、初回から気合十分のバージェですが、打ち負けまいと力みすぎて、だんだんパンチが空を切る場面が多くなります。
後半は、バージェのパンチを見切ったデラ・ホーヤが完全にペースを握った感じです。
しかし、この日はとにかく勝つことを優先させたのか、集中打がなく、最後まで安全運転に終始し、見せ場は最終回のラスト10秒だけでした。
この従弟、物足らないね
結局3-0の大差判定(100-90、99-91、99-91)でタイトルを防衛しました。
ここ一番に必ず見せ場を作ってきたオスカーとは、雲泥の差がありますね。
世界ランカーを破り、全勝はキープしましたが、物足りませんね~
パンチ力も今一つですし、これ以上の上積みも期待できないような気がします。
身長168㎝で体つきに少し余裕が感じられますので、私は階級を下げた方が、体の切れが出るような気がします。
まあ、いずれにしても世界タイトルは無理でしょうね。
下手すると、もう1~2回、WOWOWに登場したら、消えてしまうかもしれません。