目次
アルベルト・マチャド(プエルトリコ)VSラファエル・メンサー(ガーナ)
WBA世界S・フェザー級タイトルマッチ(2018年7月21日)
マチャドは、19戦全勝16KO、27歳のサウスポー。
内山高志さんを引退に追いやった、ジェスリル・コラレスにKO勝ちしてタイトルを獲得しています。今回がそのタイトルの初防衛戦です。
メンサーは、30戦全勝22KO、25歳のサウスポー。WBA1位。
名のある相手とは対戦していないものの、高いKO率を誇るガーナのサウスポーは、マチャドにとって、その真価を問われる一戦となりそうです。
初回のダウンが最後まで尾を引く挑戦者
10㎝背が高いマチャドが、そのアドバンテージを生かし、長くて速い右ジャブでメンサーをコントロールします。
メンサーは、なかなかその距離をつぶせず、マチャドのスピードにもついていけず、自慢の強打は空転します。
そして、1ラウンド終盤にメンサーの右に合わせて振ったマチャドの左フックが、カウンターでメンサーの顎をとらえ、ダウンを奪います。
(この左フックカウンターは見事にメンサーの顎を打ち抜きましたね。これで決まったようなものです)
これはかなりダメージがあったと思いますが、何とか立ってきてゴングに救われます。
序盤は、マチャドの右ジャブで距離を支配し、メンサーのパンチが届きません。
強引に中に入ると、左ストレートのカウンターが待っています。
下がると、マチャドのワンツーが飛んできます。
4ラウンドには、マチャドの左ストレートが決まり、メンサーの足がばたつきます。その後、連打で畳みかけ、メンサーはダウン寸前に追い込まれます。
(この左ストレートで、メンサーの足に最後まで力が入らなかったのかもしれません)
5ラウンドにややプレッシャーを強めて、倒しに来たマチャドに、まだダメージが回復しないメンサーは防戦一方になります。
マチャドが手を痛めた?
ところが、6ラウンドに入ると、マチャドのプレッシャーが弱まり、手数も減ります。
メンサーも足に力が入らないのか、踏み込みが甘く、マチャドの右ジャブに阻まれ、中に入れません。
マチャドは前半少し飛ばしぎて、少し小休止しているのかと、思っていましたが、どうやら5ラウンド終盤に、左手を痛めたようですね。
本来なら、ここでメンサーが反撃に転じるところですが、メンサーのダメージは最後まで尾を引いて、ペースを取り戻すことが出来ません。
マチャドは、左手を痛めながらも、右ジャブでマチャドをコントロールして、最後までペースを譲りません。
序盤のスリリングな展開から一転して、後半は坦々とラウンドを消化し、試合は判定に持ち込まれました。
判定は、3-0(120-107、120-107、120-107)と大差がつきました。
マチャドは、左手を負傷しなければ、中盤に倒していたでしょうし、メンサーも初回のダウンがなければもう少し展開が変わっていたかもしれません。
マチャドの次回の防衛戦は、WBC世界フェザー級20位のユアンデール・エバンスと、10月27日に行われることが決まっているようです。相変わらず、WBAは何でもありですね。
ほとんどのファンは、スーパーチャンピオンのジャーボンテイ・デービスとの対戦を希望しているはずですよ。