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未来の世界チャンプかも?
日本S・フェザー級王座決定戦(末吉大VS高畑里望)のアンダーカードに登場した期待のホープ2人をご紹介します。
末吉大は不完全燃焼に終わりましたが、アンダーカードはなかなかいい試合が組まれていました。
その中でも、「わしボク」推薦のホープを2人取り上げました。
千葉開(横浜光)VS松原陵(帝拳)
バンタム級8回戦(2017年10月7日)
(出典:日テレG+)
両ジムの期待のホープ対決です。
千葉は同じジムの赤穂亮が太鼓判を押す未来の世界チャンプ候補。
6戦全勝5KO、24歳。
一方の松原は、帝拳が誇る秒殺のKOパンチャーです。
8戦7勝7KO1敗、26歳。
何とも魅力的なカードですね。特に松原は、最近の2試合、1分以内に相手を倒しています。まさに秒殺KOパンチャーです。
しかし、ふたを開けてみると、両者のスキルには圧倒的な差がありました。
松原は、左右のフックを振り回すだけで、ディフェンスも甘く、左ジャブはほとんど使いません。右フックは、当たれば確かに倒せるパワーは感じられましたが、残念ながらほとんどクリーンヒットせず、空を切るばかり。
千葉は、左ジャブが上手いし、目もいいので、早い回から松原のパンチを見切っていました。
前半の4ラウンドはほぼ千葉の一方的なペースで、4ラウンド終盤は、千葉がパンチをまとめて、そろそろ次の回あたりにKOシーンが見られるかな、と思わせました。
松原が最後の力を振り絞り、強引に打って出ますが、打ち疲れたところへ、千葉が反撃。一気に連打を畳みかけると、セコンドが慌てて割って入りました。
(これだけ滅多打ちされると、さすがにセコンドは慌てるでしょうね)
どうやら、タオルが投入されていたのを、レフリーが気が付かなかったようです。
帝拳ジムは最近、こういうシーンが多いですね。
千葉はパンチ力はもちろんですが、ディフェンスがしっかりしており、目がいいので相手のパンチを見切るのが早いですね。
非常に楽しみな選手です。本当に世界が取れるかもしれませんよ。
正木脩也(帝拳)VSシソ・モラレス(フィリピン)
60キロ契約8回戦(2017年10月7日)
(出典:日テレG+)
正木は8戦全勝4KO、23歳。日本S・フェザー級6位。尾川堅一、末吉大を追いかける、帝拳ジム期待のホープです。
モラレスは24戦19勝12KO4敗1分け、29歳。東洋太平洋ライト級10位。
モラレスは2010年に、フェルナンド・モンティエルの持つWBO世界バンタム級タイトルに挑戦し、1RKO負けを喫しています。
この時、モラレスは14戦全勝(8KO)だったんですね。
モンティエルはこの2か月後に長谷川穂積と対戦し、4RTKO勝ちしています。
正木にとっては決して楽な相手ではありません。むしろ、かなり危険な相手と言えるでしょう。
正木は左ジャブが速く、構えもどっしりしていいですね。
モラレスの右はかなり威力がありそうです。油断は禁物です。
ところが、1分半過ぎに、正木が左ジャブを2発突き、ロープに詰めて放った右ストレートがモラレスの顎を打ち抜き、ダウンを奪いました。
(左ジャブ2発でロープに追いつめ)
(こうして見ると、モラレスの顎に突き刺さっていますね)
それほど強烈なパンチには見えなかったのですが、モラレスはそのままカウントアウト。しばらく立ち上がれないほどのダメージでした。
奇しくも、モンティエルがKOしたタイムとほぼ同じでした。
末吉がもたついている間に、先に正木が東洋太平洋タイトルに挑戦しそうな勢いですね。
動きに無駄がなく、パンチにスピードがあるので、タイミングよく当たれば誰でも倒せそうな気がします。