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テレンス・クロフォード(アメリカ)VSフェリックス・ディアス(ドミニカ共和国)
WBC・WBO世界S・ライト級タイトルマッチ(2017年5月20日)
(出典:WOWOW)
クロフォードはPFPに名を連ねる強豪です。
30戦全勝21KO、29歳。
浜田剛史さんいわく「強さ3割、うまさ7割」。とにかく強くてうまい選手です。
リーチが長いので背が高く見えますが、172㎝はS・ライト級で標準的ですね。
3年前に、最強と言われたユリオキス・ガンボアにKO勝ちした試合が、私にとっては何と言っても、一番衝撃的でした。
ディアスは北京五輪の金メダリストです。
20戦19勝9KO1敗、33歳。オリンピアンとは思えないパワフルなボクシングが持ち味のサウスポーです。
唯一の1敗はレイモンド・ピーターソンに2-0の判定で敗れたもの。
右ジャブでディアスをコントロール
最近のクロフォードはスイッチヒッターと言いながら、ほとんどサウスポーで戦う方が圧倒的に多いようです。
この日もサウスポーのディアスにサウスポーで対抗。
軽い右ジャブをうるさく放ち、ディアスをコントロールします。
ディアスらしい攻撃が見られたのは、2ラウンドだけだったと思います。
それでも前半は持ち前のパワーで、プレッシャーをかけ、クロフォードを追い回します。
時折、左フックをヒットさせる場面もありましたが、ほとんどのパンチは空を切っていました。
(ディアスのパンチがヒットしたのは2発ぐらいでしょう)
後半はクロフォードがプレスをかける
逆ワンツーや左アッパーをヒットさせるなど、クロフォードの手数が増えてくると、回を追うごとにディアスの圧力が弱くなってきます。
そして、後半はディアスの手数が減り、逆にクロフォードがプレッシャーをかけ、好き放題にパンチをヒットさせます。
序盤は軽く打っていたパンチも、だんだん力を込めて打つようになり、ディアスの顔は八重樫東のように腫れてきました。(八重樫選手ごめんなさい)
クロフォードはもう余裕たっぷりです。やりたい放題です。そして、ディアスはもう何もできません。
10ラウンドの開始前にドクターチェックが入り、もはやストップも時間の問題となりました。
そして、予想通り10ラウンド終了時に、ディアスのコーナーからギブアップが告げられました。
ディアスもなかなかいい選手だと思いますが、相手が悪かったですね。
もう一人の世界王者、ジュリウス・インドンゴは不思議な強さを持っていますが、クロフォードには歯が立たないでしょう。
マニー・パッキャオの名前も出ていましたが、パッキャオはクロフォードとは絶対にやらないでしょう。
勝てるわけがないですし、結構無様な負け方もあり得ますからね。