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オレクサンダー・グボジーク(ウクライナ)VSアイザック・チレンバ(マラウイ)
NABF北米Lヘビー級タイトルマッチ(2016年11月20日)
(出典:WOWOW)
コバレフVSウォードのアンダーカードに、コバレフに挑戦し判定負けしたチレンバが登場しました。
この日はNABF北米チャンピオン、グボジークに挑戦します。
グボジークは、ロマチェンコを筆頭に、最近アマチュアから多くのプロボクサーを輩出している、ウクライナ期待のホープです。
11戦全勝9KO、29歳。
チレンバは30戦24勝10KO4敗2分け、29歳。
ともに右構えで188㎝の長身ボクサーです。
グボジークにとっては、チレンバは、今後の活躍を測るのに、恰好の挑戦者です。コバレフが倒せなかったチレンバを、はたして倒すことが出来るでしょうか。
浜田さんの名セリフが出ました。
「グボジーク、お手並み拝見といきますか」
中盤からグボジークのペースに
序盤はグボジークも、簡単には自分のボクシングをさせてもらえません。さすがチレンバ、コバレフがてこずっただけはありますね。
それでも、3ラウンドあたりから、グボジークが攻勢を強めていきます。このあたりは、グボジークの地力の強さを感じます。
4ラウンドには、軽いパンチながらも、チレンバをロープにくぎ付けにして連打を見せました。
チレンバもここはほとんどクリーンヒットを許さず、反撃に転じます。
しかし、グボジークは少しずつ手数を増やし、5ラウンドあたりから完全にペースを握りました。
ガードも堅く、攻撃も多彩で、チレンバに反撃の隙を与えません。
7ラウンドの終盤のグボジークのボディブローは、かなりダメージがあったようです。
8ラウンドに、勝負に出たチレンバが長い右ストレートを放ち、かなり攻勢をかけましたが、終盤失速。グボジークの反撃に合います。
恐らく、この時に右手を痛めたのでしょう。
コーナーに戻ったチレンバがギブアップの意思表示をし、8回終了TKO勝ちで、グボジークが防衛に成功しました。
(苦悩の表情のチレンバ、左はロイ・ジョーンズJR)
ウクライナの選手は全般的に基本がしっかりしていますね。
ガードが堅く、攻めが実に堅実で、無謀なパンチの交錯でカウンターをもらうようなボクシングはしません。
オレクサンダー・ウシクと同様、戦績ほどパンチ力はなさそうですが、188㎝の体格を生かしたボクシングは、WBC王者のアドニス・スティーブンソンにはかなりの脅威でしょうね。