目次
■WOWOWエキサイトマッチ観戦記・44
ケル・ブルック(イギリス)VSフランキー・ギャバン(イギリス)
(IBF世界ウェルター級)2015年5月30日
■最近、WOWOWの放送が遅すぎる
この試合の記事はボクシングマガジンの7月号に掲載されていました。(もう私は9月号を読んでしまいましたよ)
私個人的には、WOWOWの放送を優先しますので、放送されていない記事は読まないようにしています。先入観を持って見てしまうのが嫌なので。
しかし5月の試合を8月に放送するのはあまりにも遅すぎます。
判定決着のたるい試合は割愛して、KO重視で放送してほしいですね。
たとえば
- アミール・カーン(イギリス)VSクリス・アルジェリ(アメリカ)
- ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)VSアンドレイ・クリモフ(ロシア)
- ディエリー・ジャン(カナダ)VSジェリー・ベルモンテ(アメリカ)
などは放送する価値があるとは思えません。
いつも思うのですが、放送カードが2試合のときはがっかりしますね。
「あ~2試合とも判定か。」
WOWOWエキサイトマッチの関係者にこの声が届くとは思えませんが、もっと試合内容を吟味してから放送してほしいですね。お金を払っているんですから!
■試合に集中しましょう!
ケル・ブルックは実に堅実なボクシングをしますね。
負ける姿を想像できないくらい安全な試合運びで、マイペースで冷静。そしてスリムな割に体にパワーがあります。
ショーン・ポーター戦はあまりにも堅実性の度が過ぎていて、実に退屈なファイトでしたが、ギャバン程度の相手だと、蛇の生殺しみたいにKOしますね。強い!
断言します。
ウェルター級ではフロイド・メイウェザーより絶対強い、このクラスナンバーワンのボクサーです。
パッキャオと対戦したらその強さが世界に実証されると思いますよ。たぶんパッキャオは何もできずに完敗するでしょう。
■イギリスは今、ボクシングが熱い
会場にどのぐらい人がはいるのかわかりませんが、とにかく大きな会場(ロンドン02アリーナ)でしかも超満員。すごい熱気です。
先ほどギャバン程度と言ってしまいましたが、ギャバンはアマチュア時代世界選手権で金メダルを獲得している実は偉大な選手なんですよ。
「イギリスは同国人対決に燃えるんです」とジョー小泉さん。なぜならイギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドからなる連合王国で、その地域対抗戦には格別な意味合いがあるのだそうです。
世界王者とアマの世界選手権金メダリストの対戦なら、文句なしに人気が出るでしょう。
■ブルックの体幹はけた外れ
序盤からブルックがジャブで圧倒し、3回からプレスを強めると完全にブルックがペースをつかみ、解説の飯田さんが「ギャビンはジリ貧になっていますね」と。
ブルックのパンチはコンパクトでありながら「肩が入って強い」とジョー小泉さん。
大ぶりをしないのでリスクは最小限で効果は絶大。もちろんアマ金メダリストよりも防御感もすぐれているから、ギャバンはもうなすすべなしの状態に追い込まれます。
ブルックは、ナジーム・ハメドを彷彿させる風貌で、ボクシングスタイルは違うものの、とにかく気が強そう。
結果的に最終回となった6回はもうブルックの滅多打ちにあい、ギャバンがまさにレフリーに救い出されたストップでした。
これで35戦全勝24KO。無敵のウェルターが登場しました。