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小國以載 判定 ジョナタン・グスマン(ドミニカ共和国)
IBF世界Sバンタム級タイトルマッチ(2016年12月31日)
(出典:TBS)
だれも小國が勝つとは予想しなかったでしょうね。
何ラウンドもつか、が焦点、そんな戦前の予想でした。
なにせ小國が唯一TKO負けしている、和氣慎吾をKOしてる相手ですから、仕方がありません。
グスマンは22戦22勝22KOのパーフェクトレコードで、それが本物だと前回の和氣戦で証明されています。
小國は20戦18勝7KO1敗1分け。
スピードもテクニックもパンチ力もすべてグスマンが上でしょう。
小國が良かったのはガード
高いガードでがっちり顔面を守り、打たれてもステックバックでパンチを殺していました。そして何より良かったのはボディブローです。
恐らく小國にとってはこれが唯一の秘策だったのでしょうね。
怖いグスマンに対して、勇敢にこのボディを放っていました。
そして3ラウンド、あっと驚く小國のボディブロー1発でダウンを奪いました!
(あっと言わせた小國のボディブロー)
恐らく、打った本人もびっくりしたでしょうね。
この1発が、この試合のすべてと言っても過言ではありません。
このボディブローでグスマンの突進が、いつもより弱まったことは間違いあいりません。
それでもグスマンは速くて強い
確かにこのボディブローでグスマンは、連打が出なくなりましたが、それでも前半はグスマンのスピードとテクニックが小國を上回っていました。
さらなるボディ攻撃を狙う小國も、グスマンのカウンターが怖くて、なかなか踏み込めません。
小國のパンチもヒットしますが、ペースはグスマンが握っていました。
8ラウンドあたりからグスマンがペースダウン
中盤までは地力に勝るグスマンがペースを握っていましたが、8ラウンドあたりから、ボディ攻撃の影響か、グスマンのガードが明らかに下がってきましたし、顔に余裕がなくなってきました。
小國のパンチがグスマンをとらえるシーンが多くなりましたし、グスマンは明らかに腰が引けていて、自慢の強打に威力がなくなってきました。
11ラウンドのボディブローはローブローじゃないよ!
スロー再生を見ても明らかですが、11ラウンドの小國のボディブローは明らかにクリーンヒット、ベルトラインの上をヒットしています。
(1発目も2発目の完全にベルトラインの上です)
このレフリー、ぼんくらですね。下手したら、この回で小國がKOできたかもしれませんよ。
終盤は執拗にボディを狙った小國が、ポイントを奪取したように見えました。
小國はもう少し手数がほしかったですね。
微妙な判定ですが、3-0(3者とも115-112)で小國の判定勝ちでした。
今回は小國のボディブローが功を奏しましたが、再戦したらこうはいかないでしょうね。
勝った小國も苦しかったようです。スピード、テクニック、パンチ力のすべてで上回るグスマンに、かろうじて作戦勝ちで勝利をものにしましたが、リマッチは絶対に避けた方がいいですね。
しかし、岩佐亮佑の相手が小國になるとは、夢にも思いませんでした。
これは楽しみです。