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デビン・ヘイニー(アメリカ)ザウル・アブドゥラエフ(ロシア)
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WBC世界ライト級 暫定王座決定戦(2019年9月13日)
ヘイニーは、22戦全勝14KO、20歳。WBC2位。
アブドゥラエフは、11戦全勝7KO、25歳。WBC3位。
20歳のヘイニーがライト級最前線に名乗りを上げるべく、ロシアの25歳アブドゥラエフと激突します。さて、ロマチェンコに近づくのはどっちでしょう。
試合経過)
1R)スピードではヘイニー
身長は両選手とも175㎝で同じですが、リング上で対峙するとややアップライトに構えるアブドゥラエフの方が高く見えますね。
アブドゥラエフがじわじわと前に出て、ヘイニーは下がりながら左ジャブを放ちます。そして、速いステップインでワンツー。スピードはヘイニーの方がかなり速い感じです。ヘイニーの速い左ジャブがヒットし、アブドゥラエフはあまり手が出ません。
2R)ヘイニーのボディブローが秀逸
この回もヘイニーは下がりながら、速い左ジャブを突きます。アブドゥラエフは、ヘイニーのスピードについていけず、前に出ますが、なかなか手が出ません。
終盤、左フックがアブドゥラエフのボディにヒットしました。このボディブローはレベルが高いですね。
3R)やや一方的な展開に
アブドゥラエフが前に出ます。ヘイニーは下がりながら左ジャブを突いて、アブドゥラエフが止まると、速いステップインでワンツーを叩き込みます。
アブドゥラエフが接近すると、ヘイニーが先にパンチを放ち、アブドゥラエフのパンチは、ほとんどヘイニーのバックステップとボディワークにかわされてしまいます。ヘイニーのボディブローが効果的にヒットしています。やや一方的な展開になってきた感じです。
4R)ヘイニーがやりたい放題
アブドゥラエフが前に出ますが、先にパンチを放つのはヘイニーです。それでもアブドゥラエフは少しプレッシャーを強めて、前に出ます。しかし、ヘイニーも足を止めて応戦します。ここでも、手数は圧倒的にヘイニーが上。
ヘイニーは左ジャブを突いて、アブドゥラエフが接近すると右フックをアウンター気味にアブドゥラエフの顔面に打ち込みます。アブドゥラエフは、ヘイニーの速い動きに全くついていけず、ほとんど手が出ません。
終盤は、ヘイニーが少し強めにパンチを打ってきます。ほぼやりたい放題になってきましたね。最後は、ヘイニーの右オーバーハンドがアブドゥラエフをとらえ、体勢を崩します。
コーナーに帰ってきたアブドゥラエフが、首を振ってギブアップを訴えているように見えますね。そしてやはり、5ラウンドの開始直前に、コーナーがギブアップの意思表示をしました。最後のヘイニーの右フックで目を傷めたのでしょうか。いずれにしても、このまま試合を続けても、アブドゥラエフのダメージが蓄積するだけで、勝ち目はありませんから、このストップは仕方がないでしょう。あまりにもスピードが違いすぎました。
4R終了、ヘイニーのTKO勝ちで、WBC世界ライト級暫定タイトルを獲得しました。
生きのいい20歳が出てきましたね。ワシル・ロマチェンコとのスピード対決は見ものですよ。テオフィモ・ロペスより、ヘイニーの方が将来性を感じますね。