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ジョン・リエル・カシメロ(フィリピン)VSチャーリー・エドワーズ(イギリス)
IBF世界フライ級タイトルマッチ(2016年9月10日)
(出典:WOWOW)
カシメロはあのにっくき反則王者、アムナット・ルエンロン(タイ)を4RKOで倒し、IBFのタイトルを手に入れています。これが初防衛戦です。
25戦22勝14KO3敗、26歳。2階級制覇王者です。
エドワーズは、アマチュアのエリートで、これがまだ9戦目。8戦全勝3KO、23歳。IBF14位です。
対照的なスタイルの両者
カシメロは初回からパンチを大振りし、パワフルで野性味たっぷりのボクサーです。
一方のエドワーズはさすがアマチュアのエリート。スタイリッシュで、左ジャブを放ち、軽いフットワークでカシメロの周りをサークリングします。
しかし、2ラウンドに入ると、エドワーズが声を出して、力を込めてパンチを放ち、パワフルなカシメロに対抗します。
しかし、この作戦はむしろカシメロに有利に働く結果となりました。
エドワーズのパンチはキレがなく、3ラウンドには、その威力もカシメロは見切ったようです。
中盤からカシメロのペース
さらに、エドワーズの距離、タイミングを見切ったカシメロは、思い切ってパンチを振っています。いきなりの右フックは空を切りますが、その威力はエドワーズが風で感じていたと思います。
カシメロが放った、4ラウンドの右アッパーはエドワーズにダメージを与えるとともに、完全にペースも握りました。
(この日は、このアッパーがよくヒットしていました)
エドワーズはカシメロの強引な攻撃をなんとか左ジャブでさばきますが、いかにも非力で、多少被弾してもカシメロは構わずパンチを振りまわしてきます。
フィニッシュも時間の問題かなと思われましたが、エドワーズもさすがアマチュアのエリート。ディフェンスは巧みで、フットワークも速いので、カシメロもなかなか詰め切れません。
8ラウンドからは一方的
8ラウンドは、明らかにカシメロがプレッシャーを強め、倒しに来ました。
ただ、カシメロの攻撃は雑で、今一つ当て勘が悪いので、逃げまくるエドワーズも何とかとどめの一発を免れています。
しかし、これもやはり時間の問題でした。エドワーズが前に出て左を放ったタイミングに合わせて、カシメロの左フックがカウンターでヒットし、ついにエドワーズがダウン。ダメージは深刻です。
(エドワーズの左フックに合わせてカシメロの左フックがカウンターで決まる)
(ダメージは深刻)
立ってきましたがカシメロが連打で畳みかけると、すぐにレフリーが試合をストップしました。
エドワーズの9戦目が少し早い、という意見もありましたが、この非力なパンチでは所詮、世界は無理だと思います。もう、再浮上はないでしょうね。
カシメロはさすがアムナットをKOしただけあって、パワーは相当なものです。
井岡もまともに打ち合ったら危険ですね。
アムナットに何もできずに負けた井岡一翔。しかし、このカシメロは野性味あふれる魅力的なボクサーですが、それほど当て勘は良くないし、テクニック面では穴はありますね。
井岡の次の防衛戦の相手ははどうやら、1位のスタンプ・キャットニワット(18=タイ)が濃厚ですね。
15戦全勝6KOですが、それほど名のある相手とはまだ対戦してません。しかし、18歳というのはすごいですね。
カシメロは、日本で防衛戦をやるという情報がありますが、相手は不明です。
いずれにしても、井岡VSカシメロの統一戦はぜひ実現してほしいと思います。