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ライアン・ガルシア(アメリカ)VSロメロ・デュノ(フィリピン)
WBCシルバー&NABOライト級タイトルマッチ(2019年11月2日)
ガルシアは、18戦全勝15KO、21歳。WBA4位、WBO6位。WBC10位。
オスカー・デラホーヤの、ゴールデンボーイプロモーション期待のスーパースター候補です。
デュノは、22戦21勝16KO1敗、24歳。WBO4位。
12連勝中の、フィリピン期待のハードパンチャーです。
見た目以上に破壊力のあるパンチ
ガルシアが有利だとは思っていましたが、まさか1Rで決着するとは予想もしていませんでした。
ゴングと同時に、7㎝背の低いデュノがガードを高くして、グイグイ前に出ます。フィリピンの選手は序盤から、ガンガン来ますからね。これに付き合うと思わぬパンチをもらったりしますから、要注意です。
ガルシアは左右に動きながら、長いワンツーを放ちます。それほどスピードもキレも感じませんね。デュノはお構いなしにガンガン前に出て、左右のフックを放ってきます。ガルシアはワンツーで距離をとろうとしますが、強引に前に出てくるデュノに、少しやり難そうです。左を長く伸ばして、デュノの突進を止めようとします。
1分過ぎあたりから、ガルシアも距離を詰めて、右フックを打ち込みます。クリーンヒットはしていませんが、かなり威力がありそうです。そして、ガルシアの左ストレートがデュノの顔面をとらえ、返しの右ストレートがテンプルあたりにヒットすると、一瞬間をおいて、しゃがみ込むようにデュノがダウンしました。
全く立てそうにないデュノを見て、レフリーがすぐに試合をストップしました。この間、100秒足らずです。
最初見たときは、何が効いてダウンしたのか分かりませんでした。
何度も言いますが、見た目、それほど強烈な感じがしないガルシアのストレートですが、予想以上に破壊力があるようです。特に左ストレートは一発で倒す威力を持っていますね。
ライト級は強豪がひしめいています
さあ、これでガルシアは世界のトップ戦線に浮上してくるでしょう。一番見たいカードは、フロイド・メィウエザーの秘蔵っ子、ジャーボンテイ・デービスとの対戦ですね。
ライト級といえば、3団体王者(WBC・WBA・WBO)のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が筆頭でしょう。
IBF王者は、リチャード・コミ―(ガーナ)。そして、対戦予定のティオフィモ・ロペス(メキシコ)。ロペスは中谷正義戦でちょっと評価を落としましたね。「わしボク」がロペスより将来性があると思ったのは、WBC暫定王者のデビン・ヘイニー(アメリカ)です。まだ弱冠20歳ですからね。
ベテラン勢では、ユリオキス・ガンボア(キューバ)、そしてホルヘ・リナレス(帝拳・ベネズエラ)、中谷正義(井岡)ですが、「わしボク」が日本で一番注目しているのは、日本チャンピオンの吉野修一郎(三迫)です。