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今回選んだ理由は簡単です。KOで勝ったかどうかだけです。
誰が何と言おうが、やっぱりボクシングはKOですよ。
少なくともこの対抗戦で判定決着になった試合は、私にとっては技術的にも見るべきものがなく退屈でした。
村上勝也(中日本)4RTKO 大久保和也(西部日本)
Sフライ級4回戦(2016年9月19日)
(出典:日テレG+)
村上は4戦3勝1分け、22歳。
これまでKO勝ちは一度もありませんが、パンチ力は結構あると思います。
アウトボクシングをしているときは、スタイリッシュでいい構えをしてますが、パンチが当たり強引に攻めこんだ際に、ガードがかなりおろそかになります。
1Rも調子に乗って攻め込んで、カウンターをもらい、ダウンを喫しています。(レフリーの裁定はスリップでしたが)
(左ガードががら空きになり、そこへ右カウンターをもらいダウンを喫しました)
しかし、いい素質を持っているのは間違いないです。
判定かな?と思っていたら、4Rに右ストレートをカウンターでヒットし、大久保は完全に足元が怪しくなりました。
そして、村上がラッシュすると、レフリーがストップしました。
(右ストレートのカウンターはきれいに決まりましたが、追撃のラッシュは少し雑でした)
村上は、KOを狙わず、自分の距離でボクシングが出来れば、新人王の可能性もありますが、強引に倒しに行くと、間違いなくカウンターの餌食になるでしょう。
中村祐斗(中日本)1RTKO 松ケ野貴志(西部日本)
バンタム級4回戦
(出典:日テレG+)
私はこの対抗戦では、中村が、一番完成度が高いと思いました。
7戦5勝4KO2敗。22歳。
打ち合いになっても、しっかり相手を見て、パンチを放ち、ガードもしっかりしていてバランスもいいですね。
松ケ野とはかなり力の差がありました。
そして、左ストレートが見事にカウンターで決まり、松ケ野がダウン。
カウント8で立ってきましたが、ダメージは深刻でした。
中村がラッシュすると、すぐにレフリーがストップしました。
(左ストレートがカウンターで決まり、これでほぼ決まりでした)
中村は、十分新人王を狙える実力があります。楽しみな選手です。
小田翔夢(西部日本)2RTKO ミゲル・オカンポ(中日本)
ライト級4回戦
(出典:日テレG+)
小田はまだ2戦のキャリアですがいずれもKOで勝っています。
相手のオカンポは3戦3勝1KO、サウスポーの29歳。フィリピン出身のボクサーです。
ゴングが鳴るとすぐにお互い重いパンチ交錯させ、序盤からスリリングな展開となりました。
最初に強いパンチをヒットしたのはオカンポでしたが、ロープに詰まっ小田の右アッパーがカウンターで決まり、オカンポがダウン。
私にはスリップに見えましたが、ビデオで見ると、確かに右アッパーがヒットしていました。
(一応ダウンの裁定をしましたが、レフリーは3ジャッジにスリップではないか、の確認をとっていました。珍しい場面です)
ダウンかスリップかの確認の間に、オカンポが少し回復したのでしょう。この回は何とか小田の追撃を逃れました。
しかし、ゴング間際に放った小田の右フックで、オカンポはかなりダメージを被りました。ゴングが鳴った後も、フラフラの状態で、セコンドに抱えられて何とか自分のコーナーに戻りました。
2ラウンドは、まだダメージの回復していないオカンポに対し小田が容赦なく攻め込み、最後は強烈な右ストレートで2度目のダウンを奪いました。
ダウンと同時に、すぐにセコンドからタオルが投入され、小田のTKO勝ち。
まだまだ粗削りですが、体幹がしっかりしており、パンチ力も文句なし。将来楽しみな選手です。
吉開右京(西部日本)2RKO 斉木新吾(中日本)
Sライト級4回戦
(出典:日テレG+)
吉開は2戦2勝2KO、19歳のサウスポー。
斉木は6戦5勝5KO1敗、34歳のベテランハードパンチャーです。
強打者同士の対決。KO必至の楽しみな対決ですね。
しかし、初回から、吉開の意外にテクニカルボクシングが斉木を圧倒します。バランスのいい意外と完成度の高いボクサーですね。
ところが2ラウンドに斉木の右ストレートがカウンターで決まり、吉開がピンチに陥ります。
(斉木の右ストレートがカウンターでヒット)
俄然攻勢に出た斉木ですが、総合力で勝る吉開の左ストレートから左の返しで、斉木がダウンしました。吉開はいいパンチを打ちますね。
(右ストレートから左の返し)
(ダメージは深く、カウンアウト)
吉開は、同じ2戦のキャリアでも、ライト級の小田よりかなりボクシングは洗練されていますね。このクラスは層が薄いので、十分、新人王のチャンスがあると思います。
サウスポーというのも強みですね。