目次
WBA世界ライト級タイトルマッチ(2025年3月2日)
ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)引き分け ラモント・ローチ(アメリカ)
両選手のプロフィール
ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)WBA世界ライト級王者
30戦全勝28KO、30歳 サウスポー
身長166cm リーチ 171cm
2017年1月にホセ・ペドロサに挑戦し、IBF世界S・フェザー級タイトルを獲得しました。このタイトルは1度防衛後、体重オーバーで剥奪されましたが、2018年にWBAのS・フェザー級タイトルを獲得しました。2度防衛後、ユリオルキス・ガンボアとWBA世界ライト級王座決定戦でKO勝ちし、2階級制覇に成功。初防衛戦では、レオ・サンタ・クルスを強烈なアッパーで失神させています。更に、2021年にマリオ・バリオスにTKO勝利して、なんとWBA世界S・ライト級タイトルも獲得しました。この時点で、3階級同時王者となっています。この王座は返上して、その後ライト級タイトルを3度の防衛しました(イサック・クルス、エクトール・ルイス・ガルシア、ローランド・ロメロ)。さらに2023年4月に136ポンド契約で行われた、ライアン・ガルシアを左ボディブロー一発で倒しています。2024年6月の5度目の防衛戦も、フランク・マーティンを左フック1発で沈めました。
ラモント・ローチ(アメリカ)WBAスーパーフェザー級王者
27戦25勝10KO1敗1分け、29歳 オーソドックス
身長 170センチ リーチ173センチ
唯一の1敗は2019年にジャメル・へリングとのWBOスーパーフェザー級王座決定戦で判定負けしたものです。2023年11月にエクトール・ガルシアからWBAタイトルを奪いました。2024年6月に初防衛に成功しています。
展開予想
デービスが減量さえ無事に終えたら、相手を見切った時点で豪快に1発で倒すでしょうね。この日の解説を予定している村田諒太さんも前半でのKO決着を予想しています。でも「わしボク」は意外と判定決着もありかなと、思っています。
試合展開
どうやらデービスは無事に計量をクリアしたようですね。ローチはスピードがありますね。序盤はデービスも様子を見ています。デービスはいつもより手数が少ないですね。6ラウンドから少し動きが激しくなってきました。ローチも7ラウンドから応戦します。デービスは右を痛めたのかな?9ラウンドはかなり激しい打ち合いになりました。このあたりからデービスに余裕がなくなってきたような気がします。
判定は1-0のドロー(115-113,114-114,114-114)。キャリア最大の苦戦でした。
WBA世界S・ライト級タイトルマッチ(2025年3月2日)
ゲーリー・アントゥアン・ラッセル(アメリカ)判定 ホセ・バレンズエラ(アメリカ)VS
両選手のプロフィール
ホセ・バエンズエラ(アメリカ)WBA世界S・ライト級王者
16戦14勝9KO2敗、26歳 サウスポー
身長 178センチ リーチ 178センチ
デビューから破竹の11連勝で将来期待のホープと言われていましたが、2022年9月にエドゥイン・デ・ロスサントスにまさかの3RKO負け、さらにクリス・コルバートにも敗れ2連敗を喫しました。しかし、2023年12月にコルバートにリベンジし、2024年8月に難敵イサック・クルスに2-1の判定で、WBA世界S・ライト級王座を獲得しました。
ゲーリー・アントゥアン・ラッセル(アメリカ)WBA5位
18戦17勝17KO1敗、28歳 サウスポー
身長 173センチ リーチ 178センチ
元WBC世界フェザー級王者のゲイリー・ラッセル・ジュニアは実兄です。2017年5月にプロデビュー戦をKO勝利で飾り、以来、14連続KOを記録。2022年2月には、ビクトル・ポスピルとWBA米大陸S・ライト級王座決定戦を行い、10RTKO勝ちでタイトルを獲得しました。2022年7月には、元2階級制覇王者のランセス・バルテミーに6RTKO勝ちし、さらに2023年8月にパーフェクトレコードを17に伸ばしました。しかし、2024年6月にアルベルト・プエジョとのWBC暫定世界S・ライト級決定戦で1-2の判定で初黒星を喫しました。
展開予想
挫折を味わった同志の対決です。バレンズエラはどうやら立ち直った感じですが、さて世界挑戦が復帰戦となるラッセルはどうでしょうか。バレンズエラが判定で防衛に成功するような気がします。ただ、この予想は全く自信がありません。
試合展開
手数では前に出るラッセルですが、パンチの的確さはバレンズエラ、特にボディブローはいいですね。見映え的にはラッセルかな~とにかく採点のつけにくいラウンドが続きます。7ラウンドはラッセルのアッパーでバレンズエラの顎が上がりました。その後もラッセルの手数で、バレンズエラは押され気味になっていきます。9ラウンドはラッセルがダウン寸前まで追い詰めました。最後までバレンズエラも応戦しましたが、すでに遅しですね。
判定は3-0(119-109、119-109、120-108)でラッセルの圧勝でした。
WBC世界S・ライト級タイトルマッチ(2025年3月2日)
アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)判定 サンドル・マルティン(スペイン)
両選手のプロフィール
アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)WBC世界S・ライト級王者
23戦全勝10KO、30歳 サウスポー
身長175センチ リーチ 180センチ
2019年7月にWBA暫定世界S・ライト級王座を獲得し、2度防衛しましたが、WBAが暫定王者を廃止したため、指名挑戦者となりました。その後再びWBC王座を獲得しましたが、禁止薬物が検出され、6か月の出場停止処分。そして、2024年6月にラッセルに判定勝ちし、WBC王座を獲得しました。
サンドル・マルティン(スペイン)WBC1位
45戦42勝15KO3敗、31歳 サウスポー
身長 171センチ リーチ175センチ
欧州を中心とした地域タイトルを獲得しながら、徐々に世界のランキングを上げていった、まさにたたき上げの選手ですね。2022年12月にティオフィモ・ロペスと対戦し、1-2の判定で敗れましたが、物議を醸す裁定だったようです。最後の試合が2023年12月ですから、1年以上のブランクがあります。
展開予想
プエジョが明確な判定で防衛に成功するでしょうね。
試合展開
マルティンのスキルは予想以上にレベルが高かったですね。それに対してプエジョは雑な攻めで、特に後半は大振りが目立ちました。3ラウンドからお互いの距離が短くなり、マルティンがボディブローを中心にペースを握りました。終盤、ややマルティンに疲れが見えましたが、プエジョも的確な攻撃が出来ませんでした。判定は2-1(116-112,115-113,113-115)でプエジョが初防衛に成功しました。この判定には驚きましたね。大振りのプエジョのパンチの見映えにごまかされて、ジャッジは完全に間違った採点をしてしまいましたね。116-112はジャッジは失格です。「わしボク」は明確な差でマルティンが勝ったと思いました。言い忘れましたけど、凡戦です。
WBA暫定世界S・ウェルター級王座決定戦(2025年3月2日)
ヨエニス・テレス(キューバ)判定 ジュリアン・ウィリアムズ(アメリカ)
両選手のプロフィール
ヨエニス・テレス(キューバ)WBA2位
9戦全勝7KO、24歳 オーソドックス
身長 178センチ
2024年10月に世界10位のヨハン・ゴンザレスにTKO勝ちして、ランキングを上げてきました。キューバ期待のホープです。
ジュリアン・ウイリアムス(アメリカ)WBA11位
35戦29勝16KO4敗1分け1NC、34歳 オーソドックス
2016年12月にジャーモール・チャーロにKO負けして、タイトル獲得に失敗しましたが、2019年5月にジャレッド・ハードに判定勝ちしてWBA・IBFタイトルを獲得しました。しかし、2020年1月にジェイソン・ロサリオにKO負けし、王座陥落。2023年6月にカルロス・アダメスのWBC暫定ミドル級タイトルに挑戦しましたが、これもKO負けでタイトル獲得に失敗しました。
展開予想
キューバのホープのKO勝ちに期待しましょう。
試合展開
序盤からペースを握ったテレスが前に出て手数で圧倒します。ウィリアムは下がりながらカウンターを狙いますが、ヒットしたのは8ラウンドだけですね。しかし、テレスも決定打を欠き、逃げるウィリアムスに対してやや持て余し気味になって、12ラウンドのゴングを聞きました。
試合を終えた両者の顔を見れば勝者は明らかですね。判定は3-0(118-110、117-111,119-109)でテレスが暫定タイトルを獲得しました。