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リー・ハスキンス(イギリス)VSスチュアート・ホール(イギリス)
IBF世界バンタム級タイトルマッチ(2016年9月10日)
(出典:WOWOW)
ハスキンスは岩佐亮佑との王座決定戦に6RTKO勝ちで、このタイトルを獲得しました。これが2度目の防衛戦です。
36戦33勝14KO3敗、32歳。
ホールは元IBF世界バンタム級王者です。
26戦20勝7KO4敗2分け、36歳。現在IBF1位です。
両者は2012年にも対戦しており、これが再戦となります。
この時は大差の判定でハスキンスが勝っています。
ハスキンスは以前にも書きましたが、ナジーム・ハメドの偽物みたいなボクサーで、ハメドほど反射神経も良くないですし、パンチ力は遠く及びません。
ホールは対照的な正統派の右構えのボクサーですが、特に右のパンチが手打ちで、しかも押すような打ち方なので、全くパワーはありません。
再戦ですし、かみ合わないタイプ同士。地味な判定決着は約束されたような試合ですね。
どちらに振り分けてもいいようなラウンドが続く
前に出てストレートパンチを繰り出すのが、ホール。ハスキンスはサウスポーですから、下がりながら左カウンターを狙います。
ホールが手を休めると、動きの速いハスキンスが軽いパンチをヒットして、ポイントを取りに行きます。
ホールの右ストレートは体が流れるので、ハスキンスに打ち終わりを狙われ、なかなか、思う様に手数が増えません。
ハスキンスも下がりながら、単発を放つだけで、こちらも手数が少ない。
ペースを握っているのはハスキンスかな
ハスキンスはガードを下げているので、どうしてもホールのパンチを被弾しますが、うまく距離をとって、流れを支配しているのはやっぱりハスキンスかな~。
ホールも左ジャブはまずまずですが、右が下手です。しかも攻めが単調なので、ハスキンスに読まれている感じがします。
解説の飯田さんもラウンドが終わるたびに、再三「う~ん、このラウンドはどうかな~」とうなり、振り分けるの苦労していました。とにかく採点の難しい試合です。
さすがのイギリス人も少し退屈?
盛り上がりもなく、スリリングなシーンもなく、毎回、同じような展開でラウンドが進んでいくだけでは、さすがに物好きな会場のイギリス人ファンも静かですね。「ちょっと休憩してメインのゴロフキンVSブルック戦に備えようかな」てな感じ見えました。
11ラウンド、序盤にホールの右フックでハスキンスがぐらつくシーンがありましたが、ホールも詰めが甘く、それ以上はハスキンスにダメージを与えることが出来ません。
終盤、ハスキンスのスタミナが切れてきた感じがしますが、何とか逃げ切ったかな。
判定は、微妙なラウンドを拾ったハスキンスです。3-0(115-113、117-111、116-112)。この採点に観客は大ブーイングでした。
私には引き分けにしか見えませんでした。心情的には常に攻めの姿勢を保ったアグレッシブさを買い、ホールの勝ちにしたいぐらいです。
岩佐はホントに、こんなしょーもないハスキンスに負けたのかな?