メイウェザーが怒るのも無理はない。これで引き分けはないでしょう! バドゥ・ジャックVSジェームス・デゲイル

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目次

バドゥ・ジャック(スウェーデン)VSジェームス・デケイル(イギリス)

WBC・IBF世界Sミドル級王座統一戦(2017年1月14日)

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WBC王者のバドゥ・ジャックはこれが3度目の防衛戦となりますが、ジョージ・グローブスは2-1の辛勝、ルシアン・ビュテは引き分けと、苦しい防衛戦が続いています。

23戦20勝12KO1敗2分け、33歳。決め手を欠くボクシングが苦戦の原因だと思います。

 

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 IBF王者のジェームス・デゲイルもこれが3度目の防衛戦。

24戦23勝14KO1敗、30歳。変則的なスイッチボクサーです。

唯一の1敗は、ジョージ・グローブスに喫したものです。

 

現地の掛け率は5-2でデゲイルが有利となっていますが、解説の浜田さんは「私はジャック」と明言しました。

私は、どちらが勝つにしても判定決着の凡戦を予想していました。はっきり言って、この二人のボクサーにはあまり魅力がありません。

それにしても、Sミドル級は今ひとつレベルが低く、スター不在の階級ですね。

 

 

まずデゲイルがダウンを奪う

ジャックは右構えのスタイリッシュなボクサーですが、ボクシングが慎重すぎて、面白みに欠けます。

一方のデゲイルはスイッチヒッターで、ガチャガチャした変則的なボクサーです。この日はとりあえずサウスポースタイルでスタートしました。

しかし、そのガチャガチャしたボクシングのデゲイルが、ノーモーションの右ストレートでジャックからダウンを奪いました。

 

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(サウスポースタイルからノーモーションの右ストレートがジャックの顎をとらえました)

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(ジャックの堅いガードの隙間をうまくとらえています)

タイミングよく決まりましたが、見た目ほどジャックにダメージは感じられませんでした。

2ラウンドもデゲイルがサウスポースタイルで、距離感がつかめないジャックをコントロールしました。

 

3ラウンドからはほぼジャックのペース

しかし、3ラウンドからジャックのボディブローが決まりだすと、途端にデゲイルに余裕がなくなり、ジャックのパンチが少しずつヒットし出します。

どうやらこのボディブローは、ニューヨークのジャッジに評価されなかったのでしょうね。

でも、デゲイルはこのボディブローを嫌い、落ち着きなく右へ左へとスイッチを繰り返します。完全にペースはジャックが握っていました。

 

5ラウンドはレフリーがダウン

この試合で一番面白かったのは、5ラウンド終了間際のレフリーのダウンですね。

 5ラウンド終了のゴングがなり、止めに入ったレフリーの顎に、ジャックの右フックがヒットしました。たまらずダウンしたレフリーをジャックが抱きかかえました。

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(このパンチがヒットしてからジャックは調子を上げました?)

 重量級の試合だとレフリーも大変ですね。

とにかく、私にはこのシーンが一番おもしろかったですね。

 

このパンチでジャックが調子を上げたような気がします。

6ラウンドのジャックのボディブローは、明らかにデゲイルにダメージを与えました。

そして7ラウンドの右ストレートで、デゲイルは大きく体勢を崩し後退しました。これもかなり効いた感じでした。

 

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(この右ストレートはかなりダメージがあったようです)

何度もマウスピースを吐き出すデゲイル

7ラウンドにはデゲイルのマウスピースが飛ばされます。

どうやら、ボディが効いて、自分からマウスピースを吐き出したようです。

デゲイルはこの後も、何度もマウスピースを吐き出します。

9ラウンド辺りまでは、ジャックが完全にペースを握っていたように思います。

デゲイルも力を込めたパンチで反撃しますが、長くは続かず、すぐにジャックの連打にさらされます。しかも、デゲイルのパンチは見た目は派手ですが、ほとんどクリーンヒットしていません。

 

最終回にジャックがとどめのダウンを奪い返す

10ラウンドと11ラウンドはデゲイルが勝負に出てきました。

かなり力を込めたパンチを放ち、一方のジャックは手数が少し減ってきました。

しかし、この時点でも私はジャックがポイントをリードしていたと思います。

そして、最終ラウンドに、ジャックの右アッパーがデゲイルのテンプルをとらえ、デゲイルはたまらずダウンします。

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(このダウンでジャックは勝利を確信したでしょうね)

立ってきたデゲイルにジャックが襲い掛かりましたが、なんとか追撃をかわし、判定に逃げ込みました。

私にはジャックが明確に勝っていたように見えました。ちなみに私の採点は115-111です。

 

判定は1-0(114-112、113-113,113-113)のマジョリティドロー。

114-112でデゲイルの勝ちとしたジャッジは、デゲイルのどこを評価したのでしょうね。ちなみに、ネットではダウンの応酬の激戦と書いてあったのですが、初回と最終回以外はお互い決め手に欠くお粗末な凡戦でした。

 

プロモーターのメイウェザーはこの採点にカンカン。

どうやら、ジャックはLヘビー級に階級を上げるようですが、この程度の実力ではLヘビー級では通用しないでしょう。レベルの低いSミドル級のようなわけにはいきませんよ。

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