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ジョーイ・スペンサー(アメリカ)VSアキーム・ブラック(アメリカ)


ミドル級6回戦(2019年6月23日)
スペンサーは、7戦全勝6KO、19歳。
100戦90勝10敗というアマチュアの戦績を残し、プロデビュー。以来全勝をキープしている、アメリカミドル級、注目のホープです。
ブラックは、7戦5勝2KO2敗、24歳。本来は、S・ウェルター級の選手です。
試合経過)
1R)
どっしり構えるスペンサーに対し、ブラックは小刻み体をゆすって、なかなか速いワンツーを放ちます。その速いパンチを、スペンサーは軽いステップワークでかわします。スペンサーの左ガードが下がっているが気になりますね。
2R)
スペンサーは、ブラックのパンチをステップワークとボディワークだけかわします。そして、まだまだ手数は少ないですが、的確にパンチをヒットします。序盤は様子を見ている感じです。
3R)
スペンサーは、ブラックが射程圏内に入ると、速い左をヒットします。ブラックの動きが速いので、スペンサーもなかなか攻勢に出ることが出来ないようです。しかし、ラウンド終盤、ブラックが入ってくるところにカウンターでアッパーをヒット。このあたりは、さすがに上手いですね。
4R)
4ラウンドに入ると、ブラックが速い動きでプレッシャーを強めてきました。そして、1分過ぎ、もみ合いの中で、ブラックの右フックがスペンサーの顔面をとらえました。ここから、勢いづいたブラックが攻勢に転じます。スペンサーがややピンチに陥ったように見え、場内もざわついています。鼻から出血したスペンサーも、さすがに余裕がなくなり、なりふり構わず応戦しますが、ブラックのパンチの方が的確にヒットしています。
5R)
5ランウド、ブラックが今度はボディ攻撃を始めます。そしてスペンサーのルーズなガードを割って、ブラックのパンチが再三ヒットします。スペンサーは手が出ません。スペンサーはボディ攻撃で応戦しますが、手数はブラックが上回っています。しかし、2分過ぎにスペンサーのボディアッパーでブラックの腰が引けます。ブラックも必死に反撃しますが、さらにスペンサーの左フックがブラックの右わき腹をとらえます。
6R)
6ラウンドに入っても、ブラックの手数は止まりません。スペーサーの動きは相変わらず重いですね。そして、ラウンド中盤に、ブラックの右フックがスペーサーの顎をとらえました。スペンサーも必死に応戦しますが、パンチが雑です。ガードも低いので、ブラックのパンチの方がヒットしていますす。終盤は、スペンサーが声を出してボディブローを放ちます。最後にブラックの左フックがヒットし、スペンサーが体勢を崩したところでゴングが鳴りました。
注目のホープ、今日は大苦戦でした。防御勘は抜群ですが、攻撃のスタイルがやや雑で、ガードもルーズです。課題山積の試合でしたね。
判定は、3-0(三者とも59-55)でスペンサーが辛うじて全勝を守りました。ジョー小泉さんが、「こんなボクシングしてたら負けますよ」と最後にコメントしてましたが、その通りですね。天狗の鼻をへし折られたスペンサーの今後に期待しましょう。