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ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)VSフリオ・セハ(メキシコ)
WBC世界S・バンタム級挑戦者決定戦(2019年6月23日)
リゴンドーは、20戦18勝12KO1敗1NC、38歳。WBC3位。
2017年12月にワシル・ロマチェンコに完敗し、1年間のブランクの後、今年の1月に1RKOで再起戦を飾っています。本来の階級に戻って完全復活をかけ、トップコンテンダーのセハと挑戦権を争います。
セハは、35戦32勝28KO3敗、26歳。WBC1位。
元WBC王者。昨年5月には伏兵にTKO負けを喫するなど、KO率80%の強打者ですが、打たれもろいのが欠点ですね。13か月ぶりの再起戦となります。
試合経過)
1R)
開始早々、リゴンドーが速い左を打って出ます。かなり力を込めて左のフック、アッパーを打ち込みます。セハは、ボディブローで応戦します。ラウンド後半は接近戦での打ち合いになりましたが、ここでもリゴンドーは積極的にパンチを放ちます。リゴンドーは明らかにいつものリゴンドーとは違いますね。(10-9)
2R)
セハも負けじと前に出ますが、リゴンドーが左アッパー、フックを強振し、応戦します。セハは、接近戦でボディから上へパンチを返します。しかし、リゴンドーも押し負けていません。リゴンドーの左アッパーがきれいにヒット。うまいですね。終盤は、セハの左ボディから上への返しを、リゴンドーは結構もらっています。(9-10)
3R)
セハが前に出て、リゴンドーが距離をとります。リゴンドーのいつものスタイルですね。セハの左ボディブローが効果的です。接近戦での打ち合いでも、セハが打ち勝っていますね。今日のリゴンドーはいつもより被弾が多い気がします。終盤もセハが前に出て、コンパクトにパンチをヒットしています。(9-10)
4R)
お互い足を止めて、接近戦で打ち合います。セハのボディブローが結構ヒットしています。リゴンドーは左アッパー、右ボディブローで応戦。しかし、セハの手数は止まりません。終盤、リゴンドーの得意のアッパーがセハの顎をとらえました。(9-10)
5R)
セハの前進は止まりません。強烈な左右のボディブローに対し、リゴンドーは左アッパーで応戦します。セハの頭が下がると、リゴンドーの左打ち下ろしがヒット。パンチの重さではセハですが、キレはリゴンドーの方があるように見えます。セハの頭が下がると、リゴンドーが左右のアッパーを放ちます。相手をよく見ているのはリゴンドーですね。このアッパーでセハの動きがやや鈍くなってきました。そして、セハのパンチもやや的確性を欠いてきた感じです。(10-9)
6R)
序盤から、リゴンドーの強烈な左アッパーが2発ヒット。ややリゴンドーに余裕が出てきた感じです。リゴンドーがかなり強めに左右のパンチを打ちこみます。セハのパンチにややキレがなくなってきた感じです。リゴンドーはほぼセハのパンチを見切っていますね。ところが、残り10秒あたりで、セハがラッシュ。リゴンドーの頭が下がったところへ、セハの左フックがヒットし、リゴンドーが腰を落としかけます。これはちょっと効きましたね。リゴンドーも必死に反撃しますが、セハのパンチの方が的確でした。(9-10)
7R)
セハの動きにやや力が戻りましたね。リゴンドーもダメージはなさそうです。さあ、ここからが正念場です。セハが執拗にボディを狙います。リゴンドーはこれには付き合わず、反時計回りに回りながら、セハの攻撃を捌きます。しかし、リゴンドーはこの回は手数が減っていますね。終盤、セハの右ストレートがリゴンドーの顔にまともにヒットしました。(10-9)
8R)
セハがリゴンドーを追いかけます。リゴンドーは右ジャブで距離をとりますが、時折、セハのパンチをまともにもらってます。しかし、中盤、リゴンドーが前に出てセハを下がらせます。そして、お互いボディの打ち合いですが、リゴンドーの左ボディの方が的確にヒットしています。ところが、ここで両選手に、ローブローの減点が与えられます。これって意味ないのでは。試合再開後、リゴンドーがかなり強めにパンチを打ちこみます。一方のセハのパンチはやや力がなくなっています。
そして、残り8秒。リゴンドーの強烈な左ロングフックがセハの顎を打ち抜き、セハが仰向けにダウン!
何とか立ってきたセハですが、レフリーが試合をストップしました。
今日のリゴンドーは、解説の西岡さんが「面白い」とコメントしましたが、同感です。
これで、リゴンドーはレイ・バルガスへの挑戦権を手に入れました。楽しみなカードですね。