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ロビンソン・カステジャノス(メキシコ)VSオスカル・エスカンドン(コロンビア)
WBC世界フェザー級暫定王座決定戦(2016年3月5日)
(出典:WOWOW)
カステジャノスはWBC1位にランクされてから14か月ぶりの試合だそうです。待たされましたね。
本来、エスカンドンがゲーリー・ラッセルに挑戦する予定でしたが、ラッセルのケガでタイトル戦が出来なくなり、ようやくカステジャノスにお鉢が回ってきました。
カステジャノスは33歳で、31戦21勝13KO10敗の平凡な戦績です。
一方のエスカンドンは9位ですが、26戦24勝16KO2敗。31歳。
身長156㎝のエスカンドンはファイタースタイルで、どんどん前に出てプレッシャーをかけます。カステジャノスは長身で下がりながら長いリーチを生かし、思い切った右ストレートカウンターを狙います。
2ラウンドで決まったと思いました
2ラウンドに放ったカステジャノスの右アッパーで、エスカンドンは腰を落としました。
頭を下げて前に出るエスカンドンにはアッパーが効果的で、カステジャノスは接近しても長いリーチをうまく折りたたんでこのアッパーを多用して追撃します。
そして左ジャブから右ストレートで早くもダウンを奪いました。
(左ジャブがクリーンヒット)
結果を知りませんでしたので「これは早いな」と思いました。
ただ、2ラウンド終盤に放ったエスカンドンの左ボディは結構ダメージがあったようです。
ボディが効いて失速するカステジャノス
3ラウンドに入っても、カステジャノスのアッパーが効果的に決まり、カステジャノスがペースを握ったかに見えましたが、エスカンドンのプレッシャーは弱まりません。
そしてボディが効いてきたカステジャノスのパンチが、徐々に力強さを失っていきます。
4ラウンドに入ると、ジャブが少ないカステジャノスは、エスカンドンの前進を止めることができず、苦し紛れの大振りのパンチもナックルが返らず、明らかに威力がなくなってきました。
5ラウンドのエスカンドンの右ボディブローでカステジャノスの腰が曲がり、いよいよダメージが深刻になってきます。
ただ、プレッシャーをかけるエスカンドンもパンチが雑でボディはヒットするものの、顔面への決定打がなく、明らかに戦力の落ちたカステジャノスをなかなか仕留めることが出来ません。
最後はアッパーでお返し
7ラウンドも同じ展開が続きますが、もう勝負は時間の問題という感じでした。
ボディの効いたカステジャノスは腰が引けて、もう強いパンチを打つことが出来ません。しかも、前のめりになるので、エスカンドンの顔面へのパンチもヒットし出します。
ラウンド終盤、ボディが効いて下がるカステジャノスをコーナーに追いつめ、会心の右アッパーでようやく一方的な展開に終止符を打ちました。2分59秒、KO勝ち。
勝ったエスカンドンは、当然、正規王者のゲーリー・ラッセルと統一戦を行うことになりますね。
エスカンドンのプレッシャーを「ラッセルがどうさばくか」が、勝負のカギになりそうです。156㎝の身長を感じさせないパワーがあります。
ただ、エスカンドンはボクシングが少し雑で、パンチの当て勘が悪いので、ボディブローが決まらないと、苦しい展開になるかもしれません。