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ジョージ・グローブス(イギリス)VSマーティン・マレー(イギリス)
WBAインターナショナルSミドル級タイトルマッチ(2016年6月25日)
(出典:WOWOW)
WBAにもインターナショナルタイトルがあったんですね。まあ、WBAは何でもありですけど。
チャンピオンのグローブスといえば、カール・フロッチとの第1戦で初回に強烈なダウンを奪い、あわやKO勝ちかと思わせた試合が印象に残っています。残念ながら9RTKOに敗れてしまいました。
WBC王者のバドゥ・ジャック(スウェーデン)にも敗れ、さらにマレーにも負けることがあれが、完全に世界戦線から離脱してしまいます。
26戦23勝18KO3敗、28歳。WBA4位にランクしています。
マレーも怪しげなWBA暫定ミドル級タイトルは獲得しましたが、正規の世界戦では3連敗。でも相手がすごいです。
セルヒオ・マルチネス、ゲンナディ・ゴロフキン、アルツール・アルバハム。
中でもゴロフキン戦は大健闘し、11Rまで持ちこたえました。
37戦33勝16KO3敗1分け、33歳。WBC10位にランクされています。
序盤はフェイントの掛け合い
「緊迫感があって好きだ」という人が結構いますが、私は、このけん制しあってパンチを出さないボクシングは大嫌いです。
序盤は手数で若干上回ったグローブスがポイントを拾いましたが、マレーが4ラウンドからエンジンがかかり、プレッシャーをかけて前に出ます。
一進一退の攻防で前半を終わりました。
パンチ力はグローブスが上
中盤は退屈な攻防が続き、少しウトウトしていました。
すると7ラウンドの終盤に、グローブスの左アッパーがガードの高いマレーの隙間を打ち抜き、ダウンこそしませんでしたが、マレーに深刻なダメージを与えました。
同時に私もこの一発で目が覚めました。
(この左アッパーが試合の流れを一瞬にして変えました)
当然8ラウンドにグローブスが倒しに来ました。ダメージの残るマレーはひたすら逃げ回り、このラウンドを回復に費やしました。
グローブスが打ち疲れで失速
KOを逃したグローブスは完全にスタミナ切れ。今度はマレーの逆襲です。さすが、ゴロフキンとあわや判定か、というところまで粘っただけはありますね。マレーはタフでスタミナがあります。
この回はマレーがポイントをとったな、と思ったラウンドの終盤に、グローブスのワンツーがきれいにヒットし、マレーはロープに吹き飛ばされ、ダウンしたかに見えましたが、どうやら手はつかなかったようです。
(マレーはやはりパンチがありますね)
10、11ラウンドはさすがにお互いに疲れて、特にグローブスはもうステップが怪しいし、パンチもスピードがありません。
(マレーのパンチもヒットしますが、若干オープンブローなのが残念)
しかし、グローブスも根性がありますね。
最終回にまた猛ラッシュを見せ、マレーをストップ寸前まで追い込みますが、疲れすぎて追撃が出来ず、ゴング。
(ストップかなと思いましたが、このあとのグローブスの追撃のパンチが空振りをし、体勢を大きく崩してしまいました)
3-0(3者とも118ー110)。グローブスが明確な判定で、サバイバルマッチを制しました。
私は10-10を2回つけましたので、118-112。
Sミドル級はそれほど強いチャンピオンがいませんので、グローブスは十分チャンスがあると思います。
IBF王者のジェームス・デケール(イギリス)あたりと同国人対決なんて、イギリスファンは大喜びじゃないでしょうか。
でも、私は退屈な試合になるような気がしますけどね。