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モーリス・フッカー(アメリカ)VSホセ・ラミレス(アメリカ)
WBC・WBO世界S・ライト級王座統一戦
フッカーは、29戦26勝17KO3分け、29歳。WBO王者。
2018年6月にテリー・フラナガンとの王座決定戦に判定勝ちし、2度防衛に成功しています。
ラミレスは、24戦全勝16KO、26歳。WBC王者。
2018年3月にアミール・イマムとの王座決定戦に判定勝ちし、こちらも同じく2度の防衛に成功しています。
もう一つのWBSS決勝戦?
S・ライト級と言えば、WBSSシーズン2で準決勝が終わり、WBA王者のレジス・プログレイスとIBF王者のジョシュ・テイラーが決勝で戦うことが決まっています。
フッカーVSラミレス戦は、もう一つの決勝戦と言えるかもしれません。この二人はWBSSには参戦していませんから。WBSSの優勝者と、この王座統一戦の勝者が対戦すれば、S・ライト級の王座は完全に統一されることになりますが、そう簡単に話は進まないでしょうね。
試合経過)
セミファイナル、テビン・ファーマーのIBF世界S・フェザー級タイトルマッチが終わりました。何とも退屈な12ラウンズでしたね。ファーマーのパンチはほとんどオープンブローで、ダメージを与えたのはローブローぐらいでしょう。相手のフランス人のパンチは手打ちのネコパンチにも関わらず、当て勘は最悪でした。
さあ、気持ちを切り替えて、王座統一戦をじっくり観戦しましょうか。
1R)
ラミレスもこのクラスでは大きい方ですが、フッカーはさらに背が高いですね。ラミレスが上体をゆすって前に出ます。フッカーは長い左ジャブで距離をとります。ラウンド中盤辺りで、ラミレスの左ジャブがややプッシュ気味にヒットし、フッカーがバランスを崩すような倒れ方でダウンしました。立ってきたフッカーは、ダウンの裁定に不服そうですが、試合はそのまま続行されます。
2R)
フッカーは左ジャブを多用し、距離をとります。ラミレスは飛び上がるようにワンツーを放ちます。ラミレスが接近すると、フッカーは左フックを上下にヒットします。しかし、ラミレスは構わずフッカーをロープに詰めて連打を打ち込みます。フッカーはどうも接近戦は苦手のようで、ほとんど手が出ません。
3R)
ゴングが鳴るとラミレスが一気に距離を詰め、速いステップインでワンツーを放ちます。しかし、フッカーも左ジャブで距離をとると、長いパンチが生きてきます。ラミレスが左フックをボディから上に打ち分けます。終盤は、お互い近い距離でパンチの交錯の後、最後はラミレスが連打を放ったところでゴング。
4R)
フッカーが長い左ジャブで距離をとります。そしてかぶせるような右ストレートをヒット。ラミレスはこの回は、少し距離をとって左ジャブを放ちます。終盤にラミレスが距離を詰めて連打を放つと、フッカーも応戦します。
5R)
ラミレスが上体をゆすって前に出ます。フッカーも長い腕を折りたたんで、左右のフックで応戦します。ラミレスがまたフッカーをロープに詰めて、左右のフックを叩き込みます。左のボディブローが効果的ですね。しかし、フッカーもリング中央へ押し返し、左右のロングフックで反撃します。
6R)
ラミレスが強い左右フックを放ちます。そして、左ボディブローからワンツーをヒットし、左のフックがフッカーの顎をとらえると、フッカーは体勢を崩し、ロープに詰まります。ラミレスが左右の連打を放つと、フッカーがロープから崩れ落ちそうになり、レフリーが試合をストップしました。
「わしボク」は判定決着を予想していましたが、今日のラミレスは積極的でしたね。最後の連打でフッカーは完全にグロッキーになっていました。
さあ次は、WBSSの優勝者と激突してほしいですね。おそらくレジス・プログレイスが勝ちあがってくるでしょう。