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ミゲル・アンヘル・ガルシア(アメリカ)VSジェシー・バルガス(アメリカ)

ウェルター級12回戦(2020年3月1日)
ガルシアは、40戦39勝30KO1敗、32歳。WBA3位。168cm。
無謀にも、エロール・スペンスに挑戦して、完敗。初黒星を喫しています。約1年ぶりの再起戦です。
バルガスは、33戦29勝11KO2敗2分け、30歳。WBO5位。178cm。
2016年にマニー・パッキャオに判定負けして、WBOタイトルを失っています。その後は、4戦して2勝2分け。
アンダーカードも豪華

試合経過)
マーキーはどうやら、ウェルター級にとどまるつもりですね。バルガスとの身長差は10cm。実力ではマイキーですが、体格のハンデを克服できるのでしょうか。S・ライト級に落とすべきだと思います。
序盤は様子見のガルシア
10cmの体格差はあるものの、ガルシアはそれほどパワー負けしていませんね。しかし、序盤は距離をとって様子を見ています。バルガスは積極的に左をついて前に出ます。マイキーは右のカウンターを狙っているようです。お互いなかなかスピードがあります。
右のタイミングが合ってきた
3ラウンドぐらいから、ガルシアの右のタイミングがあってきました。なかなか切れのある右を放ちます。しかし、先手を取るのはバルガスです。手数もバルガスの方が多いですね。パンチのキレはガルシアの方があるようです。
その右でダウンを奪う
5ラウンド、パンチの的確性で上回るガルシアのワンツーで、バルガスの鼻から出血。そして、狙っていた右をヒットすると、バルガスの足がばたつき、ロープに詰めて右ストレートを打ちおろし、バルガスがダウンします。
立ってきたバルガスは結構ダメージがあります。すかさず、ガルシアが連打を畳みかけます。残り1分以上あったと思いますが、バルガスは何とか持ちこたえます。
盛り返すバルガス
6ラウンドは当然、ガルシアが仕留めに行きます。しかし、ここでバルガスは粘ります。バルガスの反撃を受け流しながら、ガルシアは距離をとって仕切り直し。
その後も、ラウンドの序盤は、ガルシアが連打を畳みかけますが、バルガスが応戦すると、無理をせず距離をとります。
ガルシアは右を狙いすぎですね。バルガスもこの右に少しずつ反応するようになり、パンチをうまく殺しています。
9ラウンド辺りから、バルガスが反撃に転じます。ガルシアの手数が減り、バルガスの左ジャブがよく出るようになってきました。
結局、ガルシアは勝利を確信したのか、無理をせず、最終ラウンドまで同じような展開が続きます。
判定は、3-0(114-113、116-111、116-111)でガルシアが復帰戦を飾りました。
「わしボク」の節穴の「目」
やはり体重の壁
恐らく、S・ライト級のガルシアなら、5ラウンドで仕留めていたでしょうね。しかし、バルガスの耐久力に手を焼き、また右を狙いすぎて結局倒し切れず、終盤は、手数でも負けていました。
次はパッキャオ?
あまり魅力のないカードですが、マニー・パッキャオならフィジカル面で負けることはないでしょう。ただ、ステップインの速いパッキャオに、あの右を当てるのは容易ではないと思います。パッキャオの動きが読めれば、パンチのキレではマイキーが上ですから、倒すチャンスは十分ありますね。