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アルツール・ベテルビエフ(ロシア)VSオレクサンダー・クボジーク(ウクライナ)
WBC・IBF世界Lヘビー級王座統一戦(2019年10月18日)
ベテルビエフは、14戦全勝14KO、34歳。IBF王者。
KO率100%のパーフェクトレコードをキープしています。「わしボク」が大好きなタイプのボクサーです。
クボジークは、17戦全勝14KO、32歳。WBC王者。
2018年3月、メディ・アマールと王座決定戦を行い、判定勝ちでタイトルを獲得しています。
事実上のLヘビー級最強決定戦
Lヘビー級は四天王を中心に、強豪がひしめく激戦区です。
まず四天王の紹介から。
WBC オレクサンダー・クボジーク(ウクライナ)17戦全勝14kO
IBF アルツール・ベテルビエフ(ロシア)14戦全勝14KO
WBA ドミトリー・ビボル(ロシア) 16戦全勝11KO
WBO セルゲイ・コバレフ(ロシア) 37戦33勝28KO3敗1分け
四天王以外の強豪を列挙すますと、S・ミドル級から階級を上げてきたヒルベルト・ラミレス、WBA暫定王者のジャン・パスカル、そのパスカルにタイトルを奪われたマーカス・ブラウン、コバレフをKOしたことのあるエレイデル・アルバレスなどホントに強豪がひしめいていますね。
安定感でクボジーク有利
まず、サイスを比較してみましょう。
身長 リーチ
ベテルビエフ 182㎝ 185㎝
クボジーク 188㎝ 192㎝
サイズはやはりクボジークが一回り大きいですね。しかも、がっちりした体つきをしており、ベテルビエフにパワー負けすることはないでしょう。ちなみに、お互い右構えのオーソドックススタイルです。
問題は、最近の試合内容です。ベテルビエフは最終的には倒していますが、ディフェンスが雑で、不用意なパンチでダウンを奪われたりしています。間違いなく安定性を欠いていますね。「ものすごく強い!」時に比べると、ややピークを過ぎた感じがします。
一方のクボジークは、ほとんど危なげない試合で、確実に勝つボクシングを展開します。このクボジークがピンチに陥る姿が想像できません。試合ごとに強くなってきているように思います。抜群の安定感があります。
展開は二通り考えられます
(その1)
一つは、ベテルビエフが序盤から、ガンガン攻めていく場合です。しかし、ディフェンスの堅いクボジークが、ベテルビエフの強打をまともにもらうシーンが浮かんできません。下手をすると、クボジークのカウンターをもらって、倒される可能性もありますね。展開としてはこちらの方がスリリングで、面白いのは間違いないですが、恐らく、ベテルビエフはいかないでしょう。
2年前に、エンリコ・コーリングと対戦した試合では、別人のように慎重なボクシングをしています。 (コーリング戦) →https://www.boxing-blog.com/entry/2018-01-19-105645
(その2)
今回の試合も、ベテルビエフは相当、クボジークを警戒して、慎重なボクシングでスタートを切ると思います。こうなると、距離の長いクボジークは、得意の負けないボクシングでベテルビエフを翻弄し、判定勝利を確実にものにするでしょう。ブーイング必死のつまらない試合になってしまいます。下手をすると、ベテルビエフが途中でギブアップ、という結末もあり得ますね。ドゥドゥ・ヌグンブ戦では、プレンシャーだけでTKO勝ちしています。(ヌグンブ戦)→https://www.boxing-blog.com/entry/20190516
(結論)
ズバリ、クボジークの判定勝ち。