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ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)VSルーク・キャンベル(イギリス)
WBAスーパー・WBC・WBO世界ライト級タイトルマッチ(2019年9月1日)
ロマチェンコは、14戦13勝10KO1敗、31歳のサウスポー。
常にPFP(パウンド・フォー・パウンド)でトップ争いをしている世界最強のボクサーです。彼のボクシングはもはや芸術的と表現してもいいほど、ほれぼれするパフォーマンスを見せてくれます。
キャンベルは、22戦20勝16KO2敗、31歳のサウスポー。WBC1位、WBA9位、WBO11位。
2017年にホルヘ・リナレスに挑戦し判定負けしています。2081年9月には1度負けているイバン・メンディ(WBC・WBA6位)に雪辱しています。
ロマチェンコの芸術的なパフォーマンスを堪能しましよう!
はっきり言って、リナレスに負けてから3連勝しているとはいえ、キャンベルにはかなり荷が重い試合でしょう。ロマチェンコとは、あまりにも格が違いすぎます。
同じ金メダリストですが、キャンベルが優っているのはサイズだけです。しかし、ロマチェンコはいとも簡単にそのサイズの差を消し去るでしょう。あとは、何ラウンドまでキャンベルが粘れるか、だけです。
キャンベルが善戦するとしたら、ロマチェンコが調整に失敗した場合だけでしょうね。
試合経過)
残念ながらロマチェンコは、キャンベルを倒すことがことが出来ませんでしたね。「わしボク」は、これからビールでも飲みながら、ゆっくりWOWOWの放送を楽しみたいと思います。
まずはアンダーカードですか。ポペトキン、久しぶりに見ました。ヘビー級の醍醐味は全く見られない、超凡戦でした。唯一面白かったのは、WOWOWの解説陣と全く反対の判定結果だったことですね。
1R)
余談ですが、リングアナウンサーのマイケル・バッファーさん(74歳)は、ホントに若々しくて元気ですね。うらやましい限りです。
両選手が対峙すると、予想以上にキャンベルが大きく見えますね。サウスポー対決。まずはキャンベルが前に出ます。かなり距離の違いが感じられますが、さて、ロマチェンコはどうするのでしょう。少しずつロマチェンコが距離を詰めていきます。
2R)
キャンベルは背が高いだけでなく、結構がっちりした体格をしています。ロマチェンコが上体を小刻みに揺すって前に出ます。少しずつロマチェンコの距離感が合ってきた感じです。しかし、まだキャンベルの攻撃を図っているのか、キャンベルに手を出させて、それほど手数は出しません。
3R)
キャンバルも右ジャブを突いて、そう簡単にはロマチェンコを中にはいられません。ラウンド後半、ロマチェンコが少し強めに出てきました。スピードの違いが徐々にキャンベルを追いつめていきます。キャンベルも必死に応戦しますが、ほとんどのパンチが空を切ります。
4R)
何だかサイズの違いが、あまりなくなったような気がするから不思議です。そして、ロマチェンコのパンチが、キャンベルの顔面をとらえ始めます。ラウンド終盤、ロマチェンコの左ボディがヒットし、キャンベルの動きが止まります。
5R)
この回はキャンベルが前に出ます。しかし、ロマチェンコは相手の隙を見て、右ストレートをヒットします。後半になるとまたロマチェンコがプレッシャーをかけて前に出て、左フックを畳みかけます。
そして、終盤ロマチェンコの左フックがカウンターでヒットし、動きの止まったキャンベルに強烈な左フックがキャンベルのボディをとらえます。ロープに下がったキャンベルにロマチェンコが連打を浴びせます。かなりダメージがありましたね。もう少し時間があれば倒れていたかもしれません。
6R)
ほとんどのロマチェンコファンは、この回で決めると思ったでしょうね。しかし、キャンベルもさすがです。前に出て反撃してきました。浜田さん曰く「攻撃は最大の防御」。まさにその通りのキャンベルの攻勢です。
ロマチェンコはキャンベルの動きを見て、右ジャブを突いて強引に倒しに行きません。ややダメージのあるキャンベルは腰を落として、必死に応戦します。ラウンド後半はまたロマチェンコがプレッシャーをかけ、前に出ますが、それほど攻勢はかけません。
7R)
キャンベルは頑張りますね。とにかく前に出て、パンチを放ちます。徐々にロマチェンコが、また前に出る展開になっていきますが、それほど手数は出しません。
そして、1分過ぎ、ロマチェンコが不用意に前に出たところへ、キャッベルの左アッパーがカウンターでロマチェンコのボディをとらえ、大きく体勢を崩します。
しかし、ここからがロマチェンコの正念場です。ロマチェンコが反撃に転じます。右フックでキャンベルの動きが止まり。そこからロープに詰めて連打を畳みかけ、上下にパンチをヒット。今度はキャンベルがピンチに陥ります。
8R)
ロマチェンコはボディのダメージがまだ残っている感じです。しかし、ロマチェンコのパンチの当て勘はさすがですね。上下にパンチをヒットし、前に出ようとしたキャンベルはまた下がり始めます。
しかし、キャンベルは大健闘ですね。ロマチェンコはコンパクトなパンチでキャンベルを圧倒しますが、時折、キャンベルのパンチが当たり出しました。さすがのロマチェコもやや疲れが見えてきた感じがします。
9R)
キャンベルはとにかく「負けじ」と前に出ます。ロマチェンコは少し休んでいるのか、右ジャブを突いて、距離をとります。キャンベルのボディブローは効果的です。ボディを打たれると、ロマチェンコは距離をとり、ダメージの回復を図っている感じです。
10R)
キャンベルの動きは、ほとんど変わっていませんね。サイズの違いでロマチェンコにプレッシャーをかけます。ロマチェンコのパンチのスピードは相変わらずですが、動きは少しに鈍くなってきた感じです。このラウンドも徐々にロマチェンコは徐々にプレッシャーをかけ前出ますが。前半に比べると手数が減った気がします。
11R)
キャンベルは下がりながら、ロマチェンコの打ち終わりを狙っています。しかし、ロマチェンコもここが勝負どころと見たのか、プレッシャーをかけ連打を畳みかけます。
そして、ラウンド中盤、執拗なロマチェンコのボディ攻撃についにキャンベルがダウンします。
立ってきたキャンベルにロマチェンコが襲い掛かります。しかし、ここでサイズの違いが出たのでしょうね。残り1分弱をクリンチとフットワークでしのぎ切ります。ロマチェンコも疲れましたね。
12R)
当然ロマチェンコは倒しに来ます。しかし、キャンベルもタフです。ロマチェンコの攻撃にしっかり応戦します。フットワークもしっかりしています。
残り1分弱、ロマチェンコが最後の攻勢に出ますが、勢い余ったロマチェンコがスリップダウン。これでさすがにロマチェンコのスタミナが切れた感じです。
判定は3-0(119ー108、119-109、120-108)の大差でロマチェンコが3団体のタイトルを防衛しました。
キャンベルはこのクラスではやや大きい方です。やはりロマチェンコには、このサイズの違いが負担になってきますね。次は、リチャード・カミ―VSテオフィモ・ロペスの勝者との対戦が予定されています。久々に、なかなかの強敵ですよ。