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キース・サーマン(アメリカ)VSマニー・パッキャオ(フィリピン)
WBAスーパー世界ウェルター級タイトルマッチ・2019年7月21日)
サーマンは、30戦29勝22KO、1NC、30歳。WBAスーパーチャンピオン。
右ひじを傷めてからの復帰戦でホセシト・ロペスに大苦戦。全盛期のサーマンにはまだまだ程遠い状態ですね。
パッキャオは、70戦61勝39KO7敗2分け、40歳。WBA正規王者です。
パッキャオは、ネームバリューがあって、勝てそうな相手を探す天才ですね。エロール・スペンスを選ばないところが、パッキャオの小ずるさでしょう。
「わしボク」の勝手な予想
サーマンがどこまで全盛期の状態に戻っているか、それが勝敗のキーポイントでしょうね。サーマンはウェルター級としては、パワー不足です。そこをスピードとパンチのキレでカバーしてきたと思います。パワーならパッキャオでしょう。パッキャオのパワフルなステップインに、サーマンがスピードで対応できれば、サーマンの早い回でのKOも期待できます。
しかし、パッキャオのパワーに押されて、本来のスピードもパンチのキレも殺されてしまうと、苦しい展開になるでしょうね。パッキャオはやみくもにパンチを放つだけで、決して当て勘はよくなりません。サーマンが押され気味になっても、倒されることはないでしょう。「わしボク」個人的には、サーマンのカウンターでパッキャオに引導を渡しほしいと思っています。
残念ながら、どちらが勝つにしても、煮え切らない判定決着になるでしょう。
試合経過)
「わしボク」が注目しているのは、メインの凡戦ではなく、アンダーカードのルイス・ネリVSファン・カルロス・パヤノです。しかし、また練りがやらかしましたね。2度目の計量で何とかクリアしたようですが、ホントに懲りないやつです。それでもどうやら、ネリが9RにKO勝ちしたようです。朝10時頃からの試合でしたが、録画でもいいから見たかったですね。
1R)
サーマンの動きはいいですね。パッキャオはサーマンがどしっりと構えているので、なかなか入りにくそうです。サーマンの木々ストレートが軽くヒット。しかし、パッキャオの左ボディから右の返しがサーマンの顎をとらえて、サーマンがダウン!下がりながら、ちょっと足が揃ったところにパンチをもらいましたね。ダメージはそれほどなさそうに見えましたが、この後のサーマンの動きは明らかにおかしくなっていますね。
2R)
この回はサーマンが先に仕掛けます。しかしパッキャオも手かすが増えてきました。踏み込みも速くなってリズムが出てきましたね。サーマンが後手に回っています。さーマンはスイッチしながら、立て直しを図っていますが、終盤、パッキャオの早い動きに翻弄されています。
3R)
サーマンが左ジャブを突いて前に出ます。パッキャオの速い動きに、なかなか右の距離が合わないようです。終盤、サーマンがプレッシャーをかけてパッキャオを追いつめます。この回はサーマンがボディブローを狙っていますね。
4R)
サーマンがプレッシャーをかけて前に出ます。パッキャオもボディブローを返します。動きの速いパッキャオに対して、サーマンは軽いパンチで応戦します。後半は、またパッキャオの速い動きにサーマンがまた攻め込まれます。
5R)
サーマンが腰を落として、前に出ます。パッキャオは下がりながらも手数で応戦します。中盤、ロープに詰めてサーマンの右フックがヒット。サーマンの右の照準があってきた感じです。しかし、パッキャオも終盤、速い動きで連打を畳みかけます。
6R)
先手を取るのはサーマンです。しかし、速い動きのパッキャオをとらえることが出来ません。サーマンの軽い右がヒット。終盤はまたパッキャオが速い動きで、サーマンを追い立てます。
7R)
サーマンがボディブローの連打で、パッキャオを追いつめます。サーマンのショートの右がカウンターでヒット。さらに、サーマンが下がりながらのワンツーが、パッキャオの顎をとらえます。ようやくサーマンにリズムが出てきました。終盤、お互いのパンチが交錯します。
8R)
サーマンが前に出てプレッシャーをかけます。しかし、パッキャオも動きながら、パンチを返します。お互いのパンチがヒット。結構スリリングなパンチが交錯します。この回は、パッキャオの攻勢が目立ちます。サーマンの動きが少し悪いですね。
9R)
サーマンが左をついて前に出ます。サーマンの軽い右が、パッキャオの顎をとらえます。後半、パッキャオが攻勢をかけます。終盤、サーマンが連打でパッキャオをロープに詰めます。パッキャオも負けじと反撃しますが、ちょっとパンチが雑です。
10R)
サーマンが少し力を込めてパンチを放ってきます。しかし、パッキャオも反撃してきます。そして、中盤、パッキャオの左ボディアッパーで、サーマンの腰が折れます。
サーマンが腰を引きながら逃げます。かなり効いていますね。終盤、サーマンも打ち疲れたパッキャオに反撃しますが、ちょっと力がありません。
11R)
サーマンが反撃に転じます。パッキャオはもちろんボディを狙っています。サーマンもそれがあるのか、思い切ってパンチを打ちこめません。パッキャオも前のラウンドの疲れか、手数が減りました。そして、サーマンの右ストレートがパッキャオの顎をとらえ、パッキャオがロープまで後退します。
ちょっと効いたか。しかし、サーマンもそれほど畳みかけません。パッキャオも一息ついた感じです。
12R)
恐らくサーマンがポイントで負けているでしょう。しかし、サーマンもそれほど思い切った攻撃をかけません。お互い疲れたか。中盤、パッキャオがまた連打でサーマンを追いつめます。サーマンもパンチを返しますが、ちょっと雑ですね。
2-1(113-114、115-112、115-112)でパッキャオが判定でタイトルを獲得しました。サーマンは初黒星です。スピリットでしたが、パッキャオの完勝と言っていいでしょう。サーマンは、初回のダウンが最後まで尾を引いた感じがします。