カラム・スミスが毎回ダウンを奪う圧勝で、WBAスーパー王座を防衛 VSアッサン・エンダム

[pc][/pc] [mobile]
[/mobile]

目次

カラム・スミス(イギリス)VSアッサン・エンダム(フランス)

WBA世界S・ミドル級タイトルマッチ(2019年6月1日)

スミスは、25戦全勝18KO、29歳。WBCダイヤモンド王者、WBAスーパー王者。

WBSSシーズン1(S・ミドル級)で、ジョージ・グローブスにKO勝ちし、優勝しています。同時に、WBAのスーパー王座を獲得し、WBCのダイヤモンド王座を防衛しています。まさに、何もかも独り占めしたような、ダントツのチャンピオンと言えるでしょう。

エンダムは、40戦37勝21KO3敗、35歳。WBA13位。

ミドル級で村田諒太にWBAタイトルを奪われ、マーティン・マレーに判定勝ちし、WBCミドル級シルバータイトルを獲得。その後、S・ミドル級に階級を上げています。

それにしても、スーパーやらダイヤモンドやらシルバーやらと、訳の分からないタイトルはいい加減、何とかならないもんでしょかね。そんな中でWBSSはボクシングファンにとっては、夢のような「天下一武道会」ですが、それも先行きがまだまだ不透明で、資金面での不安がつきまといます。

番狂わせの予感は、全くしない

エンダムは、村田に負けた時点でほぼ世界戦線から脱落した選手です。WBSS優勝のスミスの相手としては、あまりにも力の差がありすぎますね。「わしボク」は、スミスの楽勝を予想していました。しかし、ボクシングには何があるか分かりません。あのアンソニー・ジョシュアが無名のアンディ・ルイスにTKO負けしたのですから。余談ですが、マイク・タイソンが日本でジェームス・ダグラスにKO負けした試合を思い出しました。

しかし、そうそう番狂わせは起こりませんね。

左で2回、最後は右

スミスの長い左ジャブが、序盤から距離を支配します。エンダムは、仕方なく距離をとって、スミスの射程外へ逃げ回るしかありません。スミスは獲物を狙うハンターのようにエンダムを追いつめます。そして、1ラウンド、残り30秒。逃げ場を失ったエンダムが飛び込んだところへ、スミスの左フックが絶妙のタイミングでヒットし、エンダムが早くもダウン。かなりダメージがありそうですが、何とか立ってきて、スミスの猛攻をしのぎ、ゴングに救われます。

倒れ慣れてる?エンダムは、2ラウンドも動きは良さそうです。しかし、わずか30秒で、またスミスの左フックを浴びて、2度目のダウンを喫します。これで、決まったかな?しかし、エンダムは回復が早いですね(褒めるところはこれしかありません)。立ち上がってきて、スミスが距離を詰めて倒しに行きますが、フットワークとボディワークでこの回もしのぎました。スミスも強引にはいきません。相変わらず手堅いですね。

3ラウンドもスミスは自分の距離を保ち、エンダムを追いつめます。エンダムも時折大きなパンチを放ちますが、いずれも軽くスミスにいなされます。ラウンド後半はスミスが距離を詰めて、エンダムに左右のフックを叩き込みます。そして、ラウンド終盤に今度は強烈な右ストレートがさく裂し、エンダムが3度目のダウンを喫します。何とか立ってきたエンダムですが、さすがにここはレフリーが試合をストップしました。

これは完全にミスマッチでしょう!

ダウンシーン大好きの「わしボク」的にはとても面白い試合でしたが、あまりにも力の差がありすぎましたね。ピークを過ぎたエンダムを、WBSS優勝のスミスに挑戦させるのは、完全にミスマッチでしょう。パンチ力もテクニックもパワーも、何もかもスミスが大きく上回っていました。

スミスの相手が務まるのは、S。ミドル級では、WBO王者のヒルベルト・ラミレスぐらいですね。カネロ・アルバレスの名名前も挙がっていますが、「わしボク」はそれよりも、ライトヘビー級へ階級を上げて、オレクサンダー・クボジークやアルツール・ベテルビエフ、ドミトリー・ビボルに挑戦した方が、はるかに面白いと思います。

タイトルとURLをコピーしました