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オマール・フィゲロア(アメリカ)VSジョン・モリナ(アメリカ)
ウェルター級10回戦(2019年2月16日)
フィゲロアは、28戦27勝19KO1分け、29歳。スイッチヒッター。元WBC世界ライト級チャンピオン。
2017年7月に、ロバート・ゲレロに3RTKO勝ちして以来、1年7か月ぶりの試合です。VSゲレロ戦→https://www.boxing-blog.com/entry/2017-08-21-150407
この試合で世界戦線に再浮上するかと期待したんですが、飲酒運転で逮捕されていたんですね。
モリナは、37戦30勝24KO7敗、36歳。元WBOインターナショナルチャンピオン。
解説の浜田さん曰く、「ちょっとピークを過ぎた感じはしますね」。
リングサイドが豪華
リング上に登場したフィゲロアは、緩い体つきでお腹周りはややだぶつき気味の、まるでロートルボクサーみたいな体つきですが、まだ29歳なんですね。36歳のモリナも1年2か月ぶりの試合ですが、しっかり仕上げてきた感じで、パッと見た感じは、年齢が逆のように思えます。
それでも序盤は、フィゲロアが前に出てプレッシャーをかけ、一回り大きいモリナを下がらせます。フィゲロアは当て勘がいいですね。大振りのパンチを振り回すモリナに対して、コンパクトなパンチを的確にヒットし、KOを期待させます。
それより、リングサイドの豪華な2人が目を引きましたね。3月16日に対戦する、エロール・スペンスとマイキー・ガルシアがいました。
中盤は真向から打ち合い
両者とも至近距離から思い切りパンチを放ちます。フィゲロアが前に出てガンガンパンチをヒットすれば、モリナも負けじと大振りのオーバーハンドの右がフィゲロアをとらえます。しかし、フィゲロアはモリナのパンチをもらっても、ケロッとしていますね。体が柔らかく、パンチをうまく殺しているようです。むしろ、フィゲロアの右ストレートの方が、モリナにダメージを与えているようです。
後半は徐々にフィゲロアが失速
かなり、前半飛ばしたフィゲロアの手数が、後半になって徐々に減っていきます。一回り大きいモリナをロープに押し込み、接近戦で「もみ合い」を展開すれば、スタミナを消耗するでしょう。しかもだぶだぶの体つきですからね。
それでも要所要所で、フィゲロアが的確にパンチをヒットし、モリナの強引なパンチも柔らかいディフェンスで今一つ効果を発揮できずに、だらだらと試合が進み、10ラウンドを消化しました。
判定は3-0(97-93、98-92、99-91)の明確な差をつけ、フィゲロアが無敗をキープしました。しかし、今日のフィゲロアの出来では(体つき)世界戦線に再浮上するのは難しでしょうね。せめて、S・ライト級で試合ができないと、本来の力は発揮できないと思います。もう少し真面目にボクシングに取り組めば、潜在能力はあるはずです。