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オマール・フィゲロア(アメリカ)VSロバート・ゲレロ(アメリカ)
ウェルター級10回戦(2017年7月15日)
(出典:WOWOW)
フィゲロアは2015年12月に体重超過でタイトルを剥奪されて以来、約1年半ぶりの試合です。
27戦26勝18KO1分け、27歳。
ゲレロは2連敗中。元4階級制覇王者も、もう後がありません。
41戦33勝18KO5敗1分け2NC、34歳のサウスポーです。
ちなみに、2014年6月には、亀海喜寛に判定勝ちしています。
体にキレがないフィゲロア
久しぶりのフィゲロアは2階級上げて、かなり余裕の体型をしています。
171㎝ではウェルター級は少し重い気がします。
動きに柔らかさはあるものの、スピード感や切れは全く感じられません。
L・ヘビー級で登場したフリオ・セサール・チャベス・ジュニアを思い出しました。
パワーは175㎝のゲレロの方があるように見えました。
こんなもろいゲレロは初めて
パワーに勝るゲレロが接近戦に持ち込みます。
フィゲロアもこれに応戦しますが、なんとなく退屈な試合の予感がしました。
ところが、フィゲロアの左アッパーがゲレロの顎を打ち抜くと、ゲレロはあっさりダウン。こんなもろいゲレロは初めて見ました。
(スピード感のないフィゲロアでしたが、この左アップアッパーは速かったですね)
腕をうまく折りたたんで、きれいにゲレロの顎をとらえていました。
立ってきたゲレロはすぐに反撃に転じましたが、今度はフィゲロアがゲレロをロープに詰めて、右フックダブルで2度目のダウンを奪いました。
(フィゲロアは右も強い。今度は右フックのダブルでダウンを奪います)
辛うじて立ってきたゲレロに、フィゲロアが容赦なくパンチをヒットします。
そして、左フックで3度目のダウンを奪います。
(左フックがゲレロの顎をとらえ、3度目のダウンを奪います)
これで決まりかな、と思いましたが、ゲレロはすぐに立って、ファイティングポーズを取ります。
ダメージは深刻で、もう戦う力が残っているようには見えませんでしたが、レフリーは続行を許可。この回はゴングに救われます。
まだやらせるか~
3ラウンド、最後の力を振り絞って、勝負にでたゲレロですが、攻勢は長くは続きませんでした。
ダメージの残るゲレロが強引にフィゲロアをコーナーに詰めますが、そこへまたフィゲロアの必殺の左アッパーが待っていました。
ゲレロはたまらずその場に崩れ落ちます。
(ゲレロはこのフィゲロアの左アッパーにやられましたね)
(崩れ落ちたゲレロは、すぐに立ってきました)
ゲレロは、すぐに立ってきましたが、さすがにストップだと思いました。
しかし、レフリーはカウント8で試合を再開しました。
止めは左ボディブロー。フィゲロアはホントに攻撃が多彩です。
通算5度目のダウンで、レフリーはすぐにストップしました。遅い!
2ラウンドでもう勝負は決していましたよ。
(ゲレロにとってはまさかのボディブローだったでしょうね)
生涯初めてのTKO負けを喫したゲレロは、試合後、引退を表明しました。潮時でしょうね。
フィゲロアはこのままウェルター級で戦うのでしょうか。
接近戦でのうまさと強さはさすがでしたが、この戦法がいつも通用するとは思えません。
かなり余裕の体つきでしたから、もう少し普段の体重を節制して、S・ライト級に落とした方がパワー負けしないと思います。
しかし、テレンス・クロフォードには歯が立たないでしょうね。