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ミゲール・ベルチェルト(メキシコ)VSミゲール・ローマン(メキシコ)
WBC世界S・フェザー級タイトルマッチ(2018年11月3日)
(出典:WOWOW)
ベルチェルトは、35戦34勝30KO1敗、26歳。
昨年7月に、三浦隆司に判定勝ちし初防衛に成功してから、すでにタイトルを3度防衛しています。
強打のベルチェルトが、三浦さんのボンバーレフトを完全に封じ、最後まで打ち合いを避け、大差の判定勝ちをおさめています。
速報)ミゲール・ベルチェルトVS三浦隆司 WBC世界S・フェザー級タイトルマッチ 初回ダウンを喫する苦しい立ち上がり。後半ボディを攻めるが大差判定負け。
ローマンは、72戦60勝47KO12敗、32歳。WBC1位。
ロマチェンコの唯一1敗は、オルランド・サリドに喫したものです。
そのサリドにKO勝ちして、世界戦線に再浮上してきました。
ローマンも、三浦さんと対戦しています。昨年1月に、ベルチェルトへの挑戦権をかけた一戦でしたが、三浦さんのボンバーレフトをボディに受けて12Rに沈んでいます。
実に72戦をこなし、年齢も32歳。浜田さんは、「これがラストチャンスになるでしょう」。
ベルチェルトがボディブローでペースを掴む
ベルチェルトが序盤から上下の打ち分け、特に左のボディブローが効果的にヒットし、ペースをつかみます。
時折、ローマンの右フックがベルチェルトの顎をとらえ、早くも打ち合いの様相を呈してきます。
浜田さんが、「分かりやすい試合ですよ。打ち合ってどちらが強いか、です」。
まさに、その通りの展開になってきましたね。
最初の山場は3ラウンド
ローマンが前に出てプレッシャーをかけますが、ベルチェルトが下がりながら、コンパクトなパンチを先にヒットさせます。
そして、ベルチェルトが右ストレートから左フックをヒットさせると、ローマンがたたらを踏むように足がばたつかせます。
(ベルチェルトは、右よりも左の方が速くて強い)
チャンスと見たベルチェルトは、一気に倒しに行きます。しかし、ローマンもしぶとく、何度も体勢を崩しながらも、ベルチェルトの猛攻をしのぎます。
4~5ラウンドは、ローマンがぐいぐいと前に出て、ベルチェルトを追いつめ、ベルチェルトは、やや息が上がっている感じです。
2度ダウンを奪うが
6ラウンドもローマンの勢いに、ベルチェルトは押され気味で、「これは大逆転もあるかな」と思いました。
しかし、ベルチェルトが一瞬の隙をついて、ボディブローを突破口に、連打を畳みかけると、ついにローマンがダウンを喫します。
(ベルチェルトも余裕はありません。歯を食いしばって渾身の力でパンチを放ちます)
かなりダメージが感じられましたが、何とか立ってきたローマンに、ベルチェルトが襲い掛かります。
そして、あっさりローマンが2度目のダウン。これで決まりかな、と、思いましたが、ローマンはしぶとく立ってきて、ゴングに救われます。
(ベルチェルトは、もう立ってくるな、と思ったでしょうね)
7ラウンドは、ベルチェルトが一気に倒しにかかります。ボディブローは明らかに効いていて、ローマンは完全に腰が引け、強いパンチが打てません。
苦しい苦しいローマンは、何度もダウン寸前に追い込まれながら、粘ります。
さすがに、ラウンド後半は、ベルチェルトもスタミナ切れで、ペースが落ちます。
最後の勝負に出たローマン
8ラウンドは、ローマンが最後の勝負に出ます。しかし、前に出るもののなかなか手が出ず、ベルチェルトが下がりながら先にパンチをヒットし、特にボディブローでローマンの動きが止まります。
この回も、何度もダウン寸前に追い込まれながら、それでもローマンは倒れません。
そして、9ラウンド。
前に出るローマンに、下がりながらコンパクトなパンチをヒットし、連打を畳みかけると、ローマンはたまらずダウン。
(もうベルチェルトもスタミナが切れているでしょうが、気持ちが強いですね)
しかし、ローマンはしぶとく立ってきます。何という執念でしょう。
残り時間わずかでしたが、ベルチェルトがローマンをロープに詰め、連打を浴びせると、レフリーが割ってい入り、ようやく激戦にピリオドが打たれました。
(レフリーストップを狙ったコンパクトな連打。さすがのローマンも打ち返す余力は残っていません)
9R2分58秒、ベルチェルトがTKO勝ちで、4度目の防衛に成功しました。
いや~どちらも気持ちが強いですね。
久しぶりに面白い試合を見た感じがします。
次は、フランシスコ・バルガスとの再戦でしょうか。これも激戦が期待されますね。