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ミゲール・マリアガ(コロンビア)VSホセ・エストレラ(メキシコ)
フェザー級10回戦(2018年11月3日)
(出典:WOWOW)
マリアガは、29戦26勝22KO3敗、32歳。WBC15位、WBA15位。
3敗はいずれも世界戦です。昨年の8月には、ワシル・ロマチェンコに7R終了棄権という、いわゆる「ロマチェンコ勝ち」で完敗しています。
再起戦でKO勝ちし、この日は再起第2戦。しかし、解説の浜田剛史さんいわく「もう一つ何か物足りない」。
エストレラは、35戦20勝14KO14敗1分け、28歳。
こちらは浜田さんのコメントによれば、「苦戦に慣れている」。
格の違いを見せ付ける
初回こそ前に出るエストレラに対し、シャープな左ジャブで突き放し、様子を見ていたマリアガですが、2ラウンドに入ると、エストレラの力量を見切ったように、前に出てプレッシャーをかけます。
そして、左ボディブローを皮切りに、エストレラを追いつめます。
左右のボディブローは、かなり効果的で、エストレラが効いているのは明白です。
3ラウンドは、ペースを取り戻そうと、エストレラが攻勢に転じますが、マリアガは余裕を持って受け流します。
最初のダウンを奪った左フックは、切れ味抜群でしたね。一瞬、どのパンチが当たったのが分からなぐらいスピードがありました。
(この左フックは抜群のキレ味でしたね)
(ボディも効いているので立てないかな、と思いましたが)
ダウンしたエストレラは、ボディのダメージもあり、「立ってこないかな」と思いましたが、カウント8まで粘って何とか立ってきます。
ここでも、マリアガは連打を畳みかけるものの、強引に倒しにくことはなく、マイペースで「じっくり料理する」余裕のボクシング。
仕上げは「ロマチェンコ」ばりの電光石火のボディブロー
4ラウンドは、エストレラが最後の力を振り絞って反撃を試みますが、マリアガはこれを軽く捌き、ボディブローでエストレラの余力をそぎ落とします。
残り30秒のところで、エストレラの強引な右に合わせて放った、電光石火の左ボディブローのカウンターがエストレラの右わき腹をえぐり、苦悶の表情を浮かべてエストレラがダウンします。
この左フックのボディブローは、まるでホルヘ・リナレスを倒したロマチェンコのボディブローを彷彿させるほど、スピードがありました。「わしボク」には全く見えませんでしたよ。
(マリアガの左フックはスピードがありますね。エストレラの右わき腹は骨折してるかも)
これで、再起戦はいずれも4RKO勝ちで、2連勝。相手の力量に問題があるとはいえ、この日のマリアガのボクシングは完璧でしたし、左フックは速くて強烈。
4度目の世界戦も十分可能性があると思います。「もう一つ何か」が一体何なのか、それが備わればタイトル獲得もあり得るでしょう。残念ながら「わしボク」には分かりませんでした。