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ディエリー・ジャンはサウスポーが大の苦手
WBO世界Sライト級タイトルマッチ
テレンス・クロフォード(アメリカ)VSディエリー・ジャン(カナダ)
(出典:WOWOW)
クロフォードがオーソドックススタイルで戦っているときは、ジャンの動きはクロフォードとそん色なく、ジャブのスピードもなかなかのものでした。
ところが、クロフォードがサウスポーにスイッチした瞬間、「あかん、苦手や!」というのが明らかにわかるほど、動きがぎこちなくなり、あっという間に右フックをもらってダウン。
(出典:WOWOW)
2ラウンドからはまるで別人のようなぎこちない動きで、サウスポーが大の苦手なのがまるわかりです。
中盤から一方的
完全に距離をつかんだクロフォードは、中盤から結構積極的に攻め立てます。
自分のパンチだけ当てて、ジャンのパンチはもらわない距離で戦うのですから、ジャンは手の打ちようがありません。
チャンピオンが時折右にスイッチすると、不思議なぐらいジャンのパンチがヒットします。右対右だとかなりのクロスゲームになっていたと思いますが、しかしこれだけサウスポーが苦手というのは問題です。
クロフォードが強引に倒しに行く
8回にジャンの右を不用意に2発もらうと、むきになったように、そこから結構強引な攻めで、倒しに行きました。
9回は左の打ち下ろしでダウンを奪います。
(出典:WOWOW)
ジャンはラビットパンチをアピールしますが、ジャンはやや後ろ向きに頭を下げてパンチをかわすので、ジョー小泉さんも「あの体勢では仕方がないですよ」とジャンのアピールを批判。
10回はもうクロフォードが追いかけまわし、何時止められてもおかしくない状況で、連打を浴びたジャンをレフリーが救い出しました。
(出典:WOWOW)
来年はパッキャオ戦の噂が
クロフォードはユリオキス・ガンボア(キューバ)をKOして、一躍名を上げましたが、基本的なボクシングスタイルがディフェンシブなため、なかなかスーパースターまで躍り上がることができませんでした。
もし、マニー・パッキャオの最後の相手に指名されれば、今度こそスーパースターに名乗りを上げるチャンスです。
おそらく、クロフォードが勝つでしょうし、かみ合えばKOのチャンスも十分にあります。でも、なんとなくかみ合わないような気がしますね。
セミファイナルでグラドニッチが消化不良の試合
フェザー級8回戦
イブケニー・グラドビッチ(ロシア)VSアルディマール・ジウバ・サントス(ブラジル)
(出典:WOWOW)
リー・シェルビーに敗れてIBF世界フェザー級タイトルを失って、これが再起第一戦となります。
4回ぐらいからようやくグラドビッチらしい攻めが見られ、前に出てプレッシャーをかけ、サントスも時折いいパンチを返すものの、ペースは完全にグラドビッチに傾いていきます。
しかし、グラドビッチはパンチが非力ですね。致命的です。
全く盛り上がりのないまま、8ラウンドが終了しました。
私の採点では4ポイント差でグラドビッチでしたが、公式ジャッジは2-1のスプリットデシジョン。一人のジャッジはグラドビッチの非力なパンチを全く評価しなかったようです。