ロバート・イースターが最大13ポイントの大差判定勝ち VSルイス・クルス

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ロバート・イースター(アメリカ)VSルイス・クルス(プエルトリコ)

IBF世界ライト級タイトルマッチ(2017年2月10日)

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(出典:WOWOW)

 ロバート・イースターは身長182㎝、リーチが193㎝と、ライト級としては破格に恵まれた体格をしています。

ただ、自分の距離で戦っているときは、圧倒的に強いのですが、好戦的なファーターの部分もあり、接近して連打をするとガードが甘くなり、カウンターをもらう危険性があります。

前回の王座決定戦でも、この悪い癖が出て、大苦戦しました。

 

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 18戦全勝14KO、右構えの26歳です。依然としてスーパースター候補であることは間違いないありません。

 

ルイス・クルスは15位ながら、侮れない実力の持ち主です。

なめてかかると、イースターはまた痛い目に合うかもしれませんよ。

27戦22勝16KO4敗1分け、31歳。同じくオーソドックススタイルです。

 

 

序盤は距離の違いで圧倒

2人がリング上で対峙すると、イースターが同じ階級とは思えないほど手足が長いのに驚かされます。

この階級で、この身長とリーチは反則ですよ。クルスも175㎝あるんですからね。

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(全く距離が違います。その長い距離から強烈な右ストレートが飛んできます)

イースターの左ジャブは速くて長いですね。この距離で戦われたら、クルスは全く手も足も出ません。

この日のイースターはさすがに慎重で、プレッシャーをかけて前に出ても、この距離を保ちながら攻めます。

クルスが良かったのは、5ラウンドに放った右フックだけでしょう。

それ以外のパンチは全く届きません。

 

中盤から距離を詰めて戦う

 

完全にペースをつかんだイースターは、中盤から距離を詰めて強引にパンチを放ちだします。

そして、ロープに詰めて上手く長い腕を折りたたみクルスに連打を浴びせます。

しかし、クルスも上体をうまく使い、クリーンヒットを許しません。クルスもカウンターで応戦します。なかなかしぶといボクサーです。強引に行くと、イースターがカウンターをもらいそうです。

私は、今度ホルヘ・リナレスと再戦するアンソニー・クロラよりいい選手だと思います。

それと、イースターも距離を詰めての連打は、どうもパンチの打ち方が雑になりますね。ディフェンスもやはり若干甘い感じです。

 

終盤はダウンを奪って一方的

最初のダウンは10ラウンドです。

イースターがボディを狙うと見せかけて、右ストレートを顔面に打ち込みました。

このフェイントが見事にヒットし、クルスがダウンしました。

 

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(下から上へ打ち抜きました)

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かなりダメージがあると思われましたが、クルスが右カウンターでイースターの追撃に応戦し、この回を逃げ切ります。

そして、11ラウンド。今度はロープに詰めて、右ストレートを狙い撃ち。

クルスは前のめりになりながら、やや遅れてダウンしました。

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誰しもこれで決まった!と思ったでしょう。ところがクルスは立ってきます。

一番驚いたのは、ダウンを奪ったイースターです。

「嘘だろ?」という表情で、仕留めにかかりますが、クルスはゴングに救われました。

さあ、最終回。イースターは完全に倒しに行きます。

そして、右フックで3度目のダウンを奪いました。

さすがにレフリーもストップするだろうと思いましたが、なんとカウントを取ります。

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(右フックがクリーンヒットし、クルスは3度目のダウン)

そして、なんとクルスはまたもや立ってきました。

イースターが猛追しますが、クルスはなりふり構わず逃げ回ります。

ここでイースターは強引に倒すのを諦めたのか、深追いをしませんでした。

やはり、前回の悪夢がよぎったのでしょうか。

それにしてもイースターは、ダウンを奪ってからの追撃が下手ですね。接近した時のパンチの打ち方が雑で、やみくもに打っている感じがします。

もう少し相手をよく見て、自分の距離でパンチを放てば、スーパースターへの道も開けると思います。

 

 

とにかく、この試合、なんと判定まで持ち込まれました。

もちろん3-0(119-106、118-107、117-108)でイースターの完勝です。

ジョー小泉さんが「クルスに3ポイントも与えたジャッジはどこを評価したのでしょうね」と言ってましたが、全く同感です。

私の採点も119-106です。それより、私は、3度目のダウンでストップしても良かったと思います。その方がすっきりします。

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