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カラム・ジョンソンソン(イギリス)VSウィルビーホース・シヘポ(ナミビア)
英連邦Lヘビー級タイトルマッチ(2016年9月24日)
(出典:WOWOW)
カラム・ジョンソンは15戦全勝10KO、31歳ですが、一応イギリスのホープです。
シヘポはWBOアフリカSミドル級チャンピオンで、32戦23勝17KO8敗、34歳。
もみ合いではシヘポの押し相撲の勝ち
前に出るパワーは階級が下のシヘポが上でしたが、シヘポのパンチは手打ちで、とてもダメージを与えるような破壊力はありません。
しかし、ジョンソンはシヘポの押し合いに負けて、序盤はほとんどパンチを放つことが出来ません。
試合のほとんどの時間がこのもみ合いに費やされ、シヘポはホールドで2回も減点をとられる始末です。
ジョンソンの左フックが効果的
至近距離のもみ合いの中で、時たま打つジョンソンの右フックが、唯一ボクシングらしい場面でした。
3ラウンドのジョンソンの左フックは、かなりシヘポにダメージを与えました。
(ジョンソンのパンチはこの左フックだけ)
お互いにジャブも打たず、ただもみ合うだけで、ほとんどクリーンヒットがありませんが、この左フックでなんとかジョンソンがペースをつかみました。
一方のシヘポは前に出て押すだけで、あとはホールドぐらい。パンチはほとんど打ちません。まるで相撲取りみたいな選手です。
ジョンソンが右フックでダウンを奪う
押されながらも、徐々にペースをつかんだジョンソンが7ラウンドに、右フックをシヘポの後頭部にひっかけ、幸運なダウンを奪いました。
この時のカウントは、ジョー小泉さんがびっくりしたぐらい速かったですね。8カウントが4秒ぐらいでした。
(ロープダウンのような感じでしたが、ロープがなければダウンという解釈でダウンと判定されました)
このダウンは意外とダメージがあったようで、シヘポの前に出るパワーがかなり落ちてきました。
8ラウンドの左でシヘポのマウスピースを飛ばすと、もうほとんどシヘポには戦闘能力は残っていませんでした。
(ジョンソンの右フックでシヘポのマウスピースが飛ぶ)
それでも9ラウンドに最後の力を振り絞り、シヘポが左右の連打を放ちますが、すべてオープンブローで、とてもボクサーのパンチではありません。仕方がありません。相撲取りですから。
打ち疲れたところへ、この日一番のジョンソンの右フックカンターが決まり、ようやくもみ合いに終止符が打たれました。
(ほぼ無防備に右を放ったシヘポに会心の右フックがカウンターでヒット)
英連邦Lヘビー級王者となったジョンソンですが、とても世界を狙えるような器ではありませんね。
ジャブを全く打ちませんから、いきなりの右ストレートは距離がつかめず、一発も当たりません。押し込んでくるシヘポに手を焼き、とにかく手数が少なく、クリーンヒットだけならこの試合で10発ほどしかなかったのではないかと思います。(シヘポは0です。)
シヘポは論外です。