目次
ヨルデニス・ウガス(キューバ)VSセサール・バリヌエボ(アルゼンチン)
WBC世界ウェルター級挑戦者決定戦(2018年9月8日)
(出典:WOWOW)
ウガスは、25戦22勝11KO3敗、32歳。WBCでは9位ですが、IBFでは2位にランクされています。
北京オリンピック銅メダリスト。2014年にアミール・イマムに判定負けしていますね。その後7連勝して世界のトップ戦線まで上り詰めてきました。
バリヌエボは、40戦34勝24KO3敗2分け1NC、29歳のサウスポー。こちらは10連勝中です。
アルゼンチンの選手は、試合数が多いですね。
解説の浜田剛史さんは「赤いトランクスのウガスに注目しましよう!」とコメント。
お手並み拝見ですね。
序盤のボディブローでウガスがペースを握る
長いリーチを生かして左ジャブを突き、前に出るのはウガスです。
バリヌエボは、下がりながら持ち前の強打を当てるタイミングを探っています。
しかし、ウガスのボディブローでバリヌエボの腰が折れ、早くもウガスにペースを奪われます。
この試合は、もうこの序盤のボディブローがすべてでしたね。
バリヌエボが前に出ようとすると、ウガスがタイミングよくボディをヒット。長いリーチを生かして、右のボディブローがバリヌエボのストマックをえぐります。
腰が引けたバリヌエボのパンチは、ほとんどウガスに届きません。
そのうち終わりに、ウガスの左右のボディショットがヒットし、バリヌエボは回を追うごとに手数が減っていきます。
ウガスは当て勘が悪い
完全にペースを握ったウガスは、8ラウンドに、勝負に出ます。
しかし、連打の精度が悪く、ほとんどクリーンヒットしません。
顔面へのパンチは、握りが甘く威力もなさそうです。
倒すのをあきらめたウガスは、その後はマイペースで退屈なボクシングを展開します。
8ラウンド以外は盛り上がりの欠ける展開が続き、バリヌエボはなすすべなし状態で12ラウンドを迎えます。
最終ラウンドは、お互い手数が増え、ラウンド終盤にウガスの右フックでバリヌエボがバランスを崩します。
ここで、一気にウガスが倒しに行きますが、この選手は連打が下手ですね。当て勘が悪すぎます。
もう少し相手をよく見てパンチを放てば、倒せていたラウンドでしたね。
まあ、ここまでの選手なんでしょう。キューバの選手らしい戦いぶりでした。絶対に人気の出ないボクサーです。
判定は文句なしの3-0(120-108,120-108、119-109)でウガスが挑戦権を獲得しました。
しかし、この山場のほとんどない凡戦では、たとえ一方的な勝利と言えども、いくら待ってもタイトル戦の話は来ないような気がします。