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フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)VSファン・ホセ・マルチネス(メキシコ)
WBO中南米ライト級タイトルマッチ(2016年6月11日)
(出典:WOWOW)
ベルデホは、この日メインで登場するロマチェンコとアマチュア時代に対戦して、判定で敗れていますが、ロマチェンコいわく「私が対戦した中で一番強い」ということです。
21戦21勝14KO、23歳、WBOライト級2位。
スーパースター候補と期待されながら、今年2月の長身のウィリアム・シウバを持て余し、ちょっとがっかりさせられました。
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保持する中南米タイトルもこれが5度目の防衛戦です。
相手のマルチネスは27戦25勝17KO2敗、30歳。現在6連勝中です。
体が柔らかくてタフな相手です。ちょっと倒すのは無理かもしれませんね。
左フックが大振りで当たらない
マルチネスが前に出て、ベルデは左ジャブで距離を測り、時折左フックを強振しますが、これは全く届いていません。何度かこのフックを打ちましたが、すべて空振りでした。なぜか気になりました。
しかし、ベルデホは相変わらずガードが堅く、堅実なボクシングを展開し、マルチネスにつけ入るすきを与えません。
ただ、右ストレートは少し力みすぎで、これでは左の返しが打ち難いような気がしました。
右ストレートのタイミングが合ってきた
(右ストレートが当たり出す)
4ラウンドぐらいから、ベルデホの右ストレートのタイミングが、徐々に合ってきました。
終盤には左ボディがクリーンヒットしました。
やっとボディブローが出ましたね。
そして、5ラウンド。右ストレートがジャストミートし、マルチネスの体が後ろに大きく泳ぎました。
(5回に放った右ストレートは、距離もタイミングもばっちり)
問題はここからです。
辛うじてダウンを免れたマルチネスに、ベルデホが襲い掛かります。
ところが、パワフルな連打の割にクリーンヒットがほとんどなく、マルチネスにダメージを与えているようには見えなかったんですが、レフリーが早めにストップしてしまいましたね。
確かにマルチネスは防戦一方になってしまいましたが、レフリー止めなければ持ちこたえていたでしょう。
(ベルデホの追撃は精度が悪くほとんどクリーンヒットがありません)
(マルチネスが防戦一方になったのでレフリーがストップ)
チャンスに畳みかけるパワーはさすがですが、攻撃が雑すぎますね。相手をしっかり見ているのですが、打ち急ぎすぎて、ガードの隙間をきっちり当てることが出来ていませんでした。
解説のジョー小泉さんが「ベルデホは、もうどの世界チャンピオンに挑戦する力がありますよ」と言ってましたが、確かに今のライト級の世界チャンピオンなら勝てるでしょう。
しかし、スーパースター候補としては「やっぱり物足りません」ね。
まだ23歳。じっくり見守りましょう。