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キース・サーマン(アメリカ)VSショーン・ポーター(アメリカ)
WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(2016年6月25日)
(出典:WOWOW)
キース・サーマンは交通事故で負傷し、これが約1年ぶりの試合となります。
27戦26勝22KO1NC、27歳。
対するポーターもエイドリアン・ブローナーに勝って以来1年ぶり、つまりサーマンの回復を待っていたわけです。
どうやら二人は私生活では仲良しらしいですよ。
28戦26勝16KO1敗1分け、28歳。1敗はケル・ブルックに喫したものです。
序盤はサーマンのカウンターがさえる
ポーターがプレッシャーをかけ前に出ますが、序盤はサーマンが自分の距離でうまく戦い、随所でカウンターをクリーンヒット。ロープに詰まってもうまく足を使って回り込みます。
4ラウンドには左フックがカウンターでポーターの顔面をとらえ、大きく体勢を崩しました。
(このパンチはダメージがありました)
サーマンの弱点はボディ?
しかし、ポーターも負けていません。
クリーンヒットではサーマンが上回るもののポーターも打たれたら必ず打ち返し、パワーと手数で対抗。何度もサーマンをロープに詰めます。
中盤は採点の難しいラウンドが続きます。
そして8ラウンド。
ポーターの強烈な左ボデーブローで、サーマンはたまらず後退します。
ジョーさんいわく「サーマンは以前からボディに弱点があるといわれていましたね」
(このボディブローは明らかに効きました)
終盤はサーマンが盛り返す
9ラウンドを終わってほぼ互角の展開です。
しかし、サーマンの真価はここからです。
10ラウンドはサーマンが攻勢に出ました。
左フックでポーターは大きく対戦を崩しました。あわやダウンか思われましたが、何とか持ちこたえ、すかさずサーマンが左右のフックで追撃しました。
(この左フックでポーターは大きく体勢を崩しました)
ややポイントをリードした感がありましたが、サーマンは最後まで勇敢に打ち合います。もちろんポーターも負けてはいません。
お互い一歩も譲らない打ち合いの中、試合終了のゴングが鳴らされました。
私は10-10を2回つけましたので、116-114でサーマン。
公式ジャッジは3-0(3者とも115-113)。
クリーンヒットの数では圧倒的にサーマンですが、攻勢と手数はパワーに勝るポーターが上でした。
ポーターが勝っていたという声もありますが、サーマンの勝利が妥当だと思います。
しかし、ポーターは決して評価を落としていませんね。
むしろ、ボディの弱点を露呈したサーマンの方が問題かもしれません。
サーマンの次戦は暫定王者のダビッド・アバネシアン(ロシア)との統一戦になりそうです。