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マニー・パッキャオ(フィリピン)ジェシー・バルガス(アメリカ)
WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(2016年11月5日)
(出典:WOWOW ブラッドリー相手に有終の美を飾ったが)
(出典:WOWOW 番狂わせでタイトルを手にしたバルガス)
少し前から「パッキャオが復帰する」と言われてました。
いろいろと対戦候補が上がりましたが、まさかまさかの「ジェシー・バルガス」。
それにしても、また復帰するのですか。個人的には、全盛期の魅力が全くなくなったパッキャオの復帰戦にはまったく興味がわきません。
パッキャオはファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)にKO負けしてから(ミゲール・コットにTKO勝ちしてから)7年間、KO勝ちが全くないのですよ。超地味なボクサーです。
ワシル・ロマチェンコのような、ほれぼれするテクニックもありません。強いてあげれば、出入りのスピードだけです。
まあ、それでも相手がキース・サーマンなら少しは楽しみですが、ジェシー・バルガスではねえ。がっかりですよ。
パッキャオには全く危険のない相手
バルガスは、サダム・アリ戦では粘り強いボクシングで、無敗のホープ、サダム・アリを番狂わせで倒しましたが、スピードやパンチ力には疑問符がつきますね。
私はアリが独り相撲の末、自滅しただけだと思っています。
しかも、パッキャオは引退したといってもブランクは7か月しかありません。むしろ普通のインターバルです。
どちらかと言えば、今年の3月にアリ戦で勝って以来試合をしていない、バルガスの方がブランクがあるといえます。
バルガスの意外性にわずかな勝機が
パッキャオは、66戦58勝38KO6敗2分け、37歳。サウスポースタイル。
バルガスは、28戦27勝10KO1敗、27歳。オーソドックススタイル(右構え)。
唯一の1敗は、2015年6月、ティモシー・ブラッドリーに判定負けしたものです。
ただ、この試合、もちろん、ブラッドリーのペースで試合が進んだのですが、12回の試合終了間際に、バルガスは渾身の右を当てブラッドリーをフラフラにさせKO寸前まで追い詰めました。
しかし、そこでレフェリーのパット・ラッセルがラウンド終了10秒前に鳴らされる拍子木をラウンド終了のゴングと勘違いをする失態を犯し、10秒近く早く試合をストップしてしまったため、バルガスの大逆転勝ちはなりませんでした。
サダム・アリ戦といい、ブラッドリー戦といい、油断すると終盤に思わぬしっぺ返しを食らいます。
パッキャオが前半を支配するのは目に見えています。パッキャオのスピード(パンチと動き)についていけず、ましてやサウスポー相手では、バルガスはなすすべなしでしょうね。
しかし、パッキャオの動きはかなりスタミナを消耗するはずです。
相手の集中力を奪うのがバルガスの戦略です。スピードは決してありませんが、相手の集中力を欠く瞬間を見逃さない意外な能力がある?のでしょうね。
10ラウンド以降に思わぬ展開が待っているかもしれませんね。
「もしかして!」ですよ。