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デヤン・スラティカニン(モンテネグロ)VSフランクリン・ママニ(ボリビア)
WBC世界ライト級王座決定戦(2016年6月11日)
(出典:WOWOW)
ホルヘ・リナレスの負傷により、リナレスが休養王者となり、決定戦が行われることになりました。
1位のズラティカニンはモンテネグロの選手。勝てばモンテネグロ初の世界チャンピオンとなります。モンテネグロはギリシアの北にある小さな国です。
21戦全勝14KO、32歳。身長163㎝のがっちりした体形をしたサウスポーです。
2014年6月にリッキ―・バーンズ(現WBA世界Sライト級王者)に判定勝ちしています。
ママニもこれまた珍しいボリビアの選手。
24戦21勝12KO2敗1分け、29歳。もっか10連勝中です。
ズラティカニンと同様、短躯でがっちりした体形をしています。
パワーの違いが歴然
2位のエミリアノ・マルシリ(39=イタリア)が体調不良のため、急きょ決定戦に出場することになったママニはやはり準備不足か。
ズラティカニンのパワーに押され、下がりながら左右フックを強振するママニですが、ズラティカニンの左フックをテンプルに被弾したママニは、早くも足をばたつかせ、大きなダメージを被ります。
(ズラティカニンの左フックがテンプルに決まる)
2ラウンドにはズラティカニンの左ストレートの距離、タイミングが合ってきて、再三ヒットします。そして左フックも速くて強烈です。
(右ジャブから左ストレートのタイミング、距離はばっちり)
最後はやはり左ストレート
初回のダメージからようやく回復してきたママニは、またもや左フックをもらい、大きく腰を落とします。
(この左フックは速くて強烈)
(ズラティカニンの左フックでママニが大きく腰を落とす)
足腰の強さで、ダウンは免れましたが、逆にダメージは蓄積したまま。結局、そのあとズラティカニンの連打にさらされ、最後の左ストレートでついにダウンし、レフリーがすぐに試合をストップしました。
(ズラティカニンの猛攻になすすべなくレフリーがストップ)
ライト級世界統一トーナメント
この新チャンピオンはかなり強いですね。
サウスポースタイルから繰り出す左ストレート、左フックは速くて強い。ホルヘ・リナレスにとっては危険な相手です。
(ライト級世界統一トーナメント)
リナレスはWBA王者のクロラと9月24日に統一戦を行います。
恐らくクロラには勝つでしょう。
問題はこの後です。
10月に、このズラティカニンとWBO王者のテリー・フラナガン(イギリス)が対戦し、その勝者とリナレス(勝手に、クロラに勝つことを前提としています)が対戦することになります。
恐らくズラティカニンがフラナガンに勝つと思います。
ただ、フラナガンは177㎝の長身でしかもサウスポーです。フラナガンがリーチを生かして、ズラティカニンを中に入れなければ、判定勝利も考えられます。
リナレスはフラナガンの方が戦いやすいでしょうね。