目次
アドニス・スティーブンソン(カナダ)VSトーマス・ウィリアムス(アメリカ)
WBC世界Lヘビー級タイトルマッチ(2016年7月29日)
(出典:WOWOW)
「この選手は、とにかく左さえ当たればいいというボクシングです」とエキサイトマッチに登場するたびに、浜田剛史さんにコメントされているスティーブンソン。
でもそれほどワイルドなボクシングするわけではありません。右のジャブの使い方もうまいですし、左の距離の測定も抜群のセンスを持っています。
28戦27勝22KO1敗、38歳。27歳からボクシングを始めたということもあるのか、スピードもありフットワークも軽く、とても38歳の年齢を感じさせません。
ウィリアムスはエドウィン・ロドリゲスを番狂わせでKOして、このチャンスをつかみました。
21戦20勝14KO1敗、28歳のサウスポーです。
番狂わせのロドリゲスVSウィリアムス ↓
左打ち下ろしがヒット
スティーブンソンが 軽快なフットワークで右ジャブを放ち、初回から「早くも左のタイミングが合ってきたな」と思っていたら、ラウンド終了間際に、左の打ち下ろしがヒットし、ウィリアムスがダウンしました。
(決まったかな~と思いましたが、ウィリアムスはしぶとく立ってきました)
ウィリアムスは、何とかこの回はしのぎましたが、「これは早いな」という感じがしました。
しかし、2ラウンドには早くも回復したウィリアムスが、手数で反撃に出ます。スティーブンソンの左も十分警戒し、うまくかわしていました。
ノーガードで打ち合ったロドリゲス戦とは別人のようでしたね。
左のボディブローも強い
3ラウンドもウィリアムスがペースを握っていましたが、警戒していてもやはりスティーブンソンの左がヒットすると、一変に形勢が逆転します。
それでもこの日のウィリアムスはしぶとくて、ラウンド終盤には結構いいパンチを打ち返していました。
4ラウンドは、ガードを固め、十分警戒しているウィリアムスに対して、スティーブンソンはボディ攻撃に転じます。
これで、ウィリアムスは完全に腰が引けてしまい、強烈な左ボディでロープに下がったところへ会心の左フックを打ち込み、ウィリアムスはばったりと前のめりに崩れ落ちました。
「これは立てないな」
(ボディブローで相手のガードが下がったところへ会心の左フック)
3人に絞られたLヘビー級戦線
スティーブンソンの宿敵、セルゲイ・コバレフ(ロシア)は、アレクサンデル・ブランド(コロンビア)に大差判定勝ちしたアンドレ・ウォード(アメリカ)と対戦します。
ウォードのボクシングは手堅く、負けないボクシングをします。はっきり言って、私は好きになれないボクサーですね。
しかし、圧倒的な強さを誇るコバレフですが、最近、雑なボクシングが目立ちます。
私は、ウォードが判定でコバレフに勝つと思います。ホントにウォードは隙がありません。
さあ、スティーブンソンの左がウォードに当たるでしょうか。当たれ!