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田口良一VS宮崎亮
WBA世界Lフライ級タイトルマッチ(2016年8月31日)
(出典:テレビ東京)
田口は27戦24勝11KO2敗1分け、29歳の右ボクサーファーターで、これがすでに4度目の防衛戦となります。
宮崎は28戦24勝15KO1敗3分け、28歳。世界ランク1位の右ボクサーファイターです。
スピードとパンチ力では宮崎、スタミナと打たれ強さは田口、と言われていました。
したがって、前半は宮崎がリードして、後半、田口が追い上げる展開になり、かなり力の拮抗した対戦というのが大方の予想でした。
序盤から田口がリード
ところがふたを開けてみると、田口が序盤から手数で圧倒し、スピードも全く負けていませんでした。
距離を支配した田口が左ジャブから多彩な攻撃を展開し、宮崎はいつもの出入りのスピードが見られません。
序盤に田口にペースを握られた宮崎は、4回ぐらいからいつもの動きがみられるようになりましたが、いかんせん手数が少なく、仕上がりの悪さを感じさせました。
8ラウンドからようやく宮崎がプレッシャーをかけ、手数増やして攻勢に出ましたが、ペースを取り戻すまでには至りません。
結局、最終ラウンドまでほぼ同じような展開で、宮崎は不完全燃焼のままゴングを聞きました。
3-0の判定で田口が4度目の防衛に成功しましたが、採点は意外とバラついていました。(116-112、117-111、119-109)(ちなみに小生の拙い採点では、9ポイント差で田口)
気になる内山高志の去就
この日の解説は内山高志でした。結構、うまいですね。
年末にコラレスと再戦をする話も出ていますが、まだ内山を去就をはっきりさせていません。
私は個人的には、コラレス戦は反対です。どうせやるなら、ワシル・ロマチェンコかニコラス・ウォータースですね。
でも、もう引退してもいいんじゃないですか。解説もうまいですし。
しかし、私の予感としては、年末にコラレスと再戦しそうですね。この試合、体に悪いです、私の。
河野公平VSルイス・コンセプシオン(パナマ)
WBA世界Sフライ級タイトルマッチ(2016年8月31日)
(出典:テレビ東京)
河野はこれが4度目の防衛戦です。
41戦32勝13KO8敗1分け、もう35歳の大ベテランです。
コンセプシオンは38戦34勝24KO4敗、30歳。右ファイターで、WBA世界Sフライ級暫定チャンピオンです。
同じパナマの選手でもコンセプシオンはアンセルモ・モレノとは全くタイプの違うボクサーですね。
好戦的でガードが甘い、穴の多い選手です。
カルロス・クアドラスにはその強打を完封され、甘いガードに軽いパンチを決められ、いいところなく判定負けしています。
河野は作戦失敗
序盤のコンセプションの強いパンチを警戒し、パワフルな攻撃を下がりながらさばく作戦だったようです。
しかし、コンセプションのパワーは河野を圧倒し、3ラウンドまでは完全にコンセプションがポイントをリードしていました。
中盤から少し失速してきたコンセプションにボディ攻撃で対抗し、ガードの甘いコンセプションに右のストレートをカウンターで面白いようにヒットしました。打てば当たる、という感じでしたが、見た目ほどダメージを与えることはできていなかったようです。もっと、ボディブローを多用した方が良かったですね。
逆に、8ラウンドにもらったアッパーカットはかなりダメージがありました。
これで、河野の動きに力がなくなりましたね。
終盤は一進一退の展開が続き、河野はペースを完全に取り戻すことなく終了のゴングを聞きました。
結局、全体にパワー負けという感じで、序盤に失ったポイントを挽回できませんでした。
判定は3-0(115-113、116-112、116-112)。
このポイント差を見ても、序盤に失ったポイントがいかに大きいかわかりますね。
コンセプションもこのボクシングでは長くないですね。
井上拓真なら絶対勝てます。