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アレックス・サウセド(アメリカ)VSレニー・ザッパビーニャ(オーストラリア)
WBOインターナショナルS・ライト級王座決定戦(2018年6月30日)
サウセドは、27戦全勝17KO、24歳。WBO1位。
S・ライト級の全勝ホープです。↓
S・ライト級の全勝ホープ、アレクス・サウセドが世界ランカー対決で圧勝 VSグスタボ・ビットリ
ザッパビーニャは、40戦37勝27KO3敗、30歳。WBO7位。
世界戦に敗れて一度引退を表明しましたが、現役復帰し、2連勝中です。
2014年には、土屋修平にTKO勝ちしていますね。
はっきり言ってピークを過ぎた感じはしますが、パンチ力はサウセドより上かもしれません。
スピードも手数もサウセドが圧倒
身長で7㎝上回るサウセドが、左ジャブで距離を取り、スピードのあるワンツーでザッパビーニャを下がらせます。
サウセドは、左の使い方が多彩で、右のストレートの当て勘がいいですね。
ただ、時折ザッパビーニャの大振りのパンチを無造作にもらい、ガードの甘さが気になります。
3ラウンドにペースを変えようと、ザッパビーニャが手数を増やしプレッシャーを強めてきます。
しかし、強引に大振りのパンチを振り回したときに、サウセドの右フックがカウンターでヒットし、ザッパビーニャがダウン。
最初は、ザッパビーニャがパンチを強振しすぎて、バランスを崩して倒れたように見え、スリップかと思いましたが、サウセドがタイミングよく右フックを合わせていました。
(強振するザッパビーニャの右フックに合わせて、サウセドが右フックをカウンターでヒット)
立ってきたザッパビーニャは、かなりダメージがあるようです。
サウセドが連打で追撃しますが、ザッパビーニャも必死応戦してきます。
ラウンド終盤は、ザッパビーニャがサウセドをロープに詰めて、連打を浴びせます。
ザッパビーニャが猛反撃
4ラウンドに、ザッパビーニャの右フックがサウセドの顎をとらえ、さらに返しの左フックでサウセドが大きく体勢を崩して、ロープ際まで下がります。
(ザッパビーニャの、この右フックは効きましたね。さらに返しの左フックもヒット)
ここから、ザッパビーニャの猛攻が始まります。
サウセドも必死の応戦しますが、ザッパビーニャのパンチを何度ももらい、腰を落とします。
サウセドはかなり効いているようです。身体がぐらぐらしていますよ。全勝ホープが大ピンチです。
ザッパビーニャの手数は止まりません。
ただ、お互いのパンチで顔面が血だらけ。特にザッパビーニャの出血がひどいですね。左目の腫れもひどい。
激しい流血戦の模様を呈してきましたね。
とにかく、サウセドはこの回を何とかしのぎ切りました。
ザッパビーニャが失速
4ラウンドはほぼ3分間休まずパンチを放ったザッパビーニャ。さすがに5ラウンドは失速します。
一方のサウセドは、左ジャブを突いて、立て直しを図ります。
そして、手数の減ったザッパビーニャにワンツーを打ち込みます。
激しい出血のザッパビーニャは、ひたすらスタミナの回復に努めます。
ザッパビーニャの出血がひどく、6ラウンド開始と7ラウンド開始に、ドクターのチェックが入りました。
サウセドも、右目じりからの出血は止まっていません。
サウセドは、距離をキープし、ワンツーをヒット。コーナーに詰めて連打を浴びせますが、ザッパビーニャの打ち終わりの大きなパンチを警戒し、深追いはしません。
7ラウンドは、もういつ止められてもおかしくないほど、ザッパビーニャの出血がひどくなってきます。
そして、ザッパビーニャのセコンドからギブアップのサインが出て、流血戦に終止符が打たれました。
7ラウンドTKO勝ちで、サウセドが全勝をキープし、WBOインナーナショナルタイトルを獲得しました。
ザッパビーニャは、勝負に出た4ラウンドにダウン寸前まで追いつめながら、倒し切れなかったのが痛かったですね。
勝ったサウセドは、WBO王者のモーリス・フッカーに挑戦するようです。
しかし、この日のサウセドはガードの甘さが目につきました。これは世界を狙う上では、致命傷となるかもしれません。ボディワークでパンチを殺す技術がないですね。