スケートリンクのようなツルツルのリングで、ヒルベルト・ラミレスが12ラウンド見事に滑りきる VSローマ―・アングロ

ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)VSローマー・アングロ(コロンビア)

WBO世界S・ミドル級タイトルマッチ(2018年6月30日)

(出典:WOWOW)

ラミレスは、37戦全勝25KO、27歳のサウスポー。

すでに3度の防衛を果たし、安定王者の基盤を築きつつあります。

ただ、ハードパンチャーのイメージとは裏腹に、世界戦でのKOが1回しかなく、物足らない印象は拭えません。

アングロは、23戦全勝20KO、34歳。WBO8位。

名のあるボクサーとの対戦はありませんが、KO率87%のパンチ力はラミレスにとっては脅威ですね。

ラミレスのテクニックにアングロの強打が空転

ラミレスの試合冒頭で必ず出る文句は、「リング上で対峙すると、ラミレスが一回り大きく見えます」。

データ上は189㎝のラミレスに対し、アングロも185㎝とそん色ないのですが、見た目は10㎝近くの差を感じます。しかも、ラミレスは長身で肩幅も広いので、かなりガッチリした体格に見えます。

ただ、馬力はアングロの方がありますね。ラミレスに押し負けないパワーがあります。そして、強打を思い切り振り回してきます。KO87%の威力は十分ありそうです。

ラミレスは、長身のサウスポーですので、アングロにはかなり距離が遠い感じです。

右ジャブで距離を取り、アングロが接近すると、左のカウンターが待っています。左のボディアッパーも効果的です。

前半は完全にアングロの強打が、ラミレスのテクニック前に空転し、回を追うごとに手数が減り、まさに手も足も出ない「だるまさん」状態に追い込まれます。

浜田さんの6ラウンド終了間際のコメントが秀逸ですね。「(アングロは)出たら打たれる、離れると打たれる」。

ただ、このあたりから、リング上がかなり滑るようになり、両選手とも足を取られ、バランスを崩すシーンが多くなってきます。

相討ち覚悟でアングロが反撃

ラミレスがこのまま一方的に打ちまくるのかな、と思っていましたが、アングロは予想以上に打たれ強く、ラミレスのパンチをかなりもらっているにも関わらず、それほどダメージは感じられません。

アングロは7ラウンドから、やや強引に前に出て、プレッシャーを強めてきます。

そして、相討ち覚悟で振ってくるアングロの右フックが、ラミレスのテンプルにヒットし、ラミレスがバランスを崩したとことへ、アングロが一気に攻め立てます。

(アングロの左フックがラミレスのトンプルにヒットし、バランスを崩す)

しかし、ラミレスの堅いガードに阻まれ、ロープ際ではラミレスが上手く腕を折りたたんで応戦してきます。

このあたりは、ラミレスの方がテクニックで一枚も二枚も上ですね。

9ラウンドぐらいから、ラミレスにやや疲れが見え始めます。初回から、かなり手数を出していましたからね。

接近するとややガードも甘くなり、相討ちを狙うアングロのパンチをもらうようになります。

リング上がスケートリンク状態に

レフリーがリング中央を何度もタオルで拭かせていましたが、それでもリング上のツルツルはあまり改善しません。特に中央の文字がペイントされている辺りは、まさにスケートリンクのように滑ります。

むやみにフットワークを使うとバランスを崩すし、パンチを打っても踏ん張りがきかず、威力が半減します。

そんな中で、アングロは果敢に前に出てパンチを放ってきます。

ラミレスは無理をせず、右ジャブで距離を取り、アングロが射程距離に入ると、左右のパンチを上下に打ち分け、深追いはしません。

しかし、アングロは頑丈ですね。

相当ラミレスのパンチを被弾してるはずですが、ほとんどダメージを感じさせません。そして何度か、強打をヒットしラミレスの動きを止めますが、ラミレスも追撃を許さず、必ず倍以上のパンチを打ち返します。

疲れの見えるラミレスですが、それでもアングロの前進をうまく捌き、最後までペースを譲りません。

判定は3-0(119-109、120-108,119-109)と大差がつきました。

ラミレスが4度目の防衛に成功しました。

それにしても、これだけ滑るリングは珍しですね。ラミレスの安全運転も仕方がないと思います。

ラミレスも、そろそろ他団体の王者との統一戦に挑んでほしいと思います。私の希望は、WBC王者のデビッド・べナビデスです。

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