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セルゲイ・コバレフ(ロシア)VSエレイデル・アルバレス(コロンビア)
WBO世界ライトヘビー級タイトルマッチ(2019年2月2日)
アルバレスは、24戦全勝12KO、34歳。
待たされて待たされて、やっとコバレフがくれたチャンスを、見事に生かしたアルバレス。今度はアルバレスがチャンスを与えたようです。
コバレフは、36戦32勝28KO3敗1分け、35歳。WBO5位。
まさかのKO負けで王座から陥落したコバレフには、もう後がありません。このダイレクトリマッチにすべてをかけます。
どうしても勝ちたかったコバレフ
前出てプレッシャーをかけるのは、いつものコバレフと同じですが、そこからが違っていました。パンチが軽くコンパクトで、打ち終わりを狙うタイプのアルバレスは、おそらく戸惑ったことででしょう。
アルバレスの固いガードの上をポンポンとパンチを放ち、アルバレスの右のカウンターは完全に封じられます。コバレフの作戦はおそらく、「手数で勝負、KOは狙わない」ということでしょうね。
何とか打開しようと、アルバレスも強引に打って出ますが、長くは続かず、ポンポンと打つコバレフの手数が、アルバレスの攻勢を阻みます。
こんなコバレフはいらない
見事な安全運転で、後半のスタミナ切れも難なく乗り切り、アルバレスはなすすべなく12ラウンドを空回りして終わります。コバレフらしさを見せたのは、最終12ラウンドの残り30秒ぐらいでしょうか。
アルバレスは、相手が出てこないと力が出せないボクサーですから、コバレフの作戦に全く力を出すことなく、みごとに不完全燃焼を強いられましたね。
なんともつまらない試合経過ですので、詳細は割愛させていただきます。
判定は3-0(116-112.116-112.120-108)でコバレフがタイトルを奪回しました。120-108はどうかと思いますね。「わしボク」は117-111でした。
それはともかく、こんなコバレフが戻ってきても、面白くもなんともないです。「よっぽど勝ちたかった」のでしょうが、なんとも卑怯な作戦でしたね。他団体との統一戦がどうの、と言ってましたが、もう一度アルバレスと、「真向勝負」をしてほしいと思います。こんな、コバレフはいりません。