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テレンス・クロフォード(アメリカ)VSホセ・べナビデス(アメリカ)
WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(2018年10月13日)
(出典:WOWOW)
クロフォードは、33戦全勝24KO、31歳。
スイッチヒッターですが、最近の試合はほとんどサウスポースタイルで戦っています。
PFP(パウンドフォーパウンド)の常連で、「わしボク」のPFPでは3位、リング誌では2位にランクしています。
べナビデスは、27戦全勝18KO,26歳。WBO10位、WBA1位。
右足を銃で撃たれ、1年7か月のブランクの末復帰し、2連勝中。
なんと、クロフォードも頭に銃弾がかすめた経験の持ち主です。アメリカはホントに怖い国ですね。
距離の長さに苦しむ
173㎝のクロフォードに対して、べナビデスは183㎝の長身。リーチでは3㎝上回るクロフォードですが、リング上で対峙したら、同じ階級とは思えないほど、べナビデスが大きく見えます。
さすがのクロフォードもこの差には苦労します。
大きいべナビデスが前に出てプレッシャーをかけると、かなり威圧感がありますし、予想以上に距離が遠いので、クロフォードも容易にパンチをヒットできません。
距離をつかむとリズムも出てくる
しかし、序盤で距離をつかむと、クロフォードがリズミカルにパンチを放つようになります。
中盤あたりから、スピードと上下の打ち分けでべナビデスを翻弄し始めます。
依然、べナビデスの右のカウンターは驚異ですが、手数で圧倒し、ポンポンと軽いパンチでべナビデスの出鼻をくじきます。
お互いパンチの交錯する距離での勘の良さは、クロフォードが一枚上手。べナビデスのパンチをきわどく外し、クロフォードのパンチがべべナビデスの顎をとらえます。
判定かな、と思っていたら
後半は完全にクロフォードがペースをつかみ、ほぼ一方的な展開になってきます。
回を追うごとにべナビデスのスピードが落ちてきて、動きも悪くなってきます。
手数もめっきり減ってきたべナビデスですが、まだ右のカウンターは威力がありそうです。
そして、終盤、このまま逃げ切るかと思われたクロフォードに、べナビデスが勝負をかけて強引にプレッシャーをかけて打って出ます。
クロフォードは、このまま無理をせず逃切り態勢に入るのかな、と思いましたが、最近のクロフォードは一味違いますね。
最終ラウンド。KOしか勝ち目のないべナビデスの勝負をかけた渾身の右アッパーをきわどくかわし、クロフォードの右アッパーがカウンターでべナビデスの顎を打ち抜きます。
(べナビデスの右アッパーをきわどくかわし、この日一番の強烈なアッパーカットを打ち抜きます)
もんどりうってダウンしたべナビデスのダメージは深刻です。
何とか立ってきたべナビデスに、レフリーは試合続行を許可しますが、チャンスのクロフォードの攻撃は盤石です。ロープに詰めて連打を畳みかけ、べナビデスの体が傾いたところで、レフリーが割って入りました。
(チャンスでの畳みかけは一級品です)
12ラウンド、2分42秒。
いや~見せますね。
激戦区ウェルター級
ウェルター級のトップスターと言えば、なんといってもエロール・スペンスですね。
しかし、スペンスは、なんとマイキー・ガルシアと対戦するようです。いくら強いと言っても、体格差がありすぎます。無謀ですし、「わしボク」はガルシアVSロマチェンコの方が魅力的だと思います。
WBA王者は、キース・サーマン。WBC王者がショーン・ポーター。そしてWBOにテレンス・クロフォードがいます。マニー・パッキャオはネームバリューだけですが、一応スーパースターであることは間違いありません。
あえて順位をつけるならば、
1位 テレンス・クロフォード
2位 エロール・スペンス
3位 ショーン・ポーター
4位 キース・サーマン
5位 エジディウス・カバロウスカス
この名前は覚えにくい!でも強いぞ エジディウス・カバロウスカス VSマオンリー・モンテス
5位のカバロウスカスは、未知の魅力があります。パッキャオならアッサリ戴す力があると思います。